人工内耳の成人適応基準 (6) 2026年
「2026年7月」時点での、 日本耳科学会から公開された新しい 「人工内耳の成人適応基準(2026年版)」 は、以下の通り。
修正点が分かり易いよう、変更部には下線を引き、その横に以前(2017年版)の文章をつけています。
(日本耳科学会とは? = 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会の関連学会。
日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会とは? = 以前の日本耳鼻咽喉科学会。)
成人人工内耳適応基準(2026)
本適応基準は、成人例の難聴患者を対象とする。
下記適応条件を満たした上で、本人の意思および家族の意向を確認して手術適応を決定する。
1. 聴力および補聴器の装用効果
各種聴力検査の上、以下のいずれかに該当する場合。
i . 裸耳での聴力検査で平均聴力レベル(500Hz、1000Hz、2000Hz)が 90dB 以上の重度感音難聴。
ii. 平均聴力レベルが 70dB 以上、90dB 未満で、なおかつ適切な補聴器装用を行った上で、 補聴器装用下に会話音圧相当(65 dB SPL)で実施した語音明瞭度 ←装用下の最高語音明瞭度が 50%以下 の高度感音難聴。
2. 慎重な適応判断が必要なもの。
A) 画像診断で蝸牛に人工内耳を挿入できる部位が確認できない場合。
B) 中耳の活動性炎症がある場合。
C) 後迷路性病変や中枢性聴覚障害を合併する場合。
D) 認知症や精神障害の合併が疑われる場合。
E) 言語習得前あるいは言語習得中の失聴例の場合。
F) その他重篤な合併症などがある場合。
3. その他考慮すべき事項
A) 両耳聴の実現のため人工内耳の両耳装用が有用な場合にはこれを選択肢として良い。←否定しない。
B) 上記以外の場合でも患者の背景を考慮し、適応を総合的に判断する事がある。
C) 高音障害型感音難聴に関しては別途定める残存聴力活用型人工内耳ガイドライン (日本耳鼻咽喉科学会 2023 ←2014)を参照とすること。
4. 人工内耳医療技術等の進歩により、今後も適応基準の変更があり得る。 海外の適応基準も考慮し、3年後に適応基準を見直すことが望ましい。
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