1.4.20

更新報告


20204 更新報告

今回は、新型感染病拡散防止の為の自粛中に付き、手記のみの掲載です。 
支援機器情報は、前回のまま、再掲載しています。 早くこの感染病流行が終息しますように。 

自粛報告


桜満開の時期ですが、新型感染病の時期とも重なってしまいました。
志村けんさんはじめ、亡くなられた方も数十名に上っています。
亡くなられた方に心からお悔み申し上げます。
重症の方、どうか少しでも早く回復が見られますように。
軽症の方も悪化せず、ご本人にも他者にも良い対応が取られますように。
無症状の方も、将来の長きにわたって何らの影響出ませんように。

街中はマスクをつけた人々が通常の光景となりました。
お店はいつもマスクの陳列棚に「一人一箱でお願いします」という紙だけしか乗っていない状況が続いています。
スーパーは食品の買い物客で賑わっていますが、出入口に消毒用のアルコール液が置かれるようになりました。
電車内では人はなるべく席を離して、間隔を開けて座るようになっています。
これが2020年春の光景、本来ならオリンピックが開かれる、そのプレオープニング景気で盛り上がっている筈の春です。

こんな小さなウィルスの為に、本来の明るい春が激変です。
感染していようとしていまいと、おおよそ1億3千万人いるとされる日本人がこのチビ助のせいで心も体も汲々です。
流行国であろうとそうでなかろうと、おおよそ170国とされる全世界の国がこのニュースでもちきりで、毎日阿鼻叫喚しています。
目に見えないほど小さいのに、よくもこれほど多くの人間や世界を怯えさせるものだと、憎々しい限りです。

私もいつもならしないマスクをかけるようになり、そのマスクの中には日中何度か替えるアルコール紙を挟むようになりました。
「おあしす」はシャッターが直りましたが、万一を考えて自粛中です。
イースターまでには開けたいと思うのですが、感染の拡張が毎日続いている今の状況では、ウィルスを助長する方向には動けません。
市中の皆さんも、今は耳よりもウィルスではないでしょうか。

国の方針は他国と違い、強制力のない自粛要請です。
その為、「自粛」は各店オーナーの一存にかかっています。
「おあしす」は安全性が第一と閉鎖を決め込みましたが、近隣は今のところ閉めているところと開けているところが半々と言ったところでしょうか。
長い目で見た公衆衛生のためには、感染騒ぎが収束するまで閉めるのが良いのでしょうが、店の存続を考えるとそう簡単には閉められない、という方も多いものと思います。

それでも、桜の時期はやってきます。
近くには小規模ですが綺麗な桜名所があります。
今年は桜花見も自粛、来年までお預けかなと思っていたのですが、人工内耳のマッピングリハビリに通われている方がそのついでにお寄りになり、咲き始めの枝垂れ桜を見てきました。

人工内耳仲間には「同機の桜」と「同期の桜」がいるのですが、この方は「同期の桜」。
人工内耳メーカーは違っても手術時期がほとんど変わらない「同期の桜」です。
「同機の桜」も「同期の桜」も私には大事な情報交換仲間になるのですが、手術時期が近いと聞こえの変遷が会う時の話題になり易いので、時期による共通性を話し合うことができます。
お互い手術から十数年。
手術時の機種は二人とももはや新しい機種に入れ替わっていますが、最終的な感想は手術後初めて話した時から同じ。
人工内耳で耳から話ができるのだから、今の時代に感謝だね、ということでした。

それでもマッピングのことに話が及ぶと、この方の「同機の桜」と話した方が良いのでは?と思うようなこともありました。
コクレア社の機器装用の方で「スキャン」マッピングを入れているのですが、どうもそのマップが合わないそう、自分で状況別調整する方が合っている気がすると仰っていました。

アメリカで「スキャン」を使った感想を書かれた方のうち、同じような感想を持たれた方の記載を翻訳してここでアップしたことがあります。
「スキャン」では状況判断を機械が迷っているようなところがあるといったところや、「エブリディ」プログラムを中心に自分で調整する方が自分に合っているといったところを覚えていたので、そういう感想があることを伝えました。

反面、これまた別のアメリカの方の感想ですが、「スキャン」に助けられている、「スキャン」のおかげで楽になった、という感想を翻訳してアップしたこともあり、各々の方の感覚にマッチするかどうかで「スキャン」への評価は分かれるかも、とお伝えしました。
デジタル化が進んできて、こうしたオート機能がつくようになっていますが、その分、以前より自己能力とマッチした調整が難しくなっているように思います。

もっとも近年はその細やかなところを更に助ける為、マッピングソフトの方でもバージョンアップしており、フィードバックを利用しながら感覚の近似を試みているようです。
が、自分で調整する方が向いていると感じる方、ある程度馴染みのある環境で過ごされる方なら、そこまでプログラムに頼らなくとも自分で合わせる方が自分の感覚にマッチしやすいものかもしれません。
この辺の感覚は、スマートフォンのホームアプリ(電灯やエアコンを自動的につけるようにする)や最新デジタル補聴器に似ているかもしれないですね。

人工内耳をしている人は増えてきているとはいえ、街ではそうそう見掛けるほどではありません。
ほとんどの方は、人工内耳をして普通に健聴者の中で一人でやって行くと思います。
やっていく中で多少不便を感じても、案外やっていけるものです。
聞こえの世界に戻る、或いは入るのですから聞こえを活かしてやっていくしかありませんし。

でも、出来るなら「同機の桜」や「同期の桜」を。。。近くに誰かいるのなら交流し、情報交換してみてみるのも良いかもしれません。
意外と、交流の端々に拾い物があるかもしれないですよ。

今回は自粛中ということもあり、簡単な手記になりました。
感染された方の回復を、そして、この騒ぎが早く終息に向かうことを願っています。