29.12.21

人工内耳とMRI

 人工内耳とMRI


人工内耳のような人工聴覚器に関するMR適合性情報が、

一般社団法人 日本磁気共鳴医学会

より、一覧として公開されています。



2021年12月21日)→括弧内の赤ラインをクリック【リンク】

或いは下記の赤ライン「人工聴覚器に関するMR適合性情報一覧」をクリック。

人工聴覚器に関するMR適合性情報一覧


各自の人工内耳のMRIなど適合性を知るのには便利なものですが、以前にも書いたように、MRIは多くの装用者には必ずしも必須の診断法というわけではありません。

何かの際には専門医、担当の耳鼻科医などとの相談を第一優先としてください。

19.12.21

人工内耳とコラッツ予想 その3

 人工内耳とコラッツ予想 その3



12月半ばのある一日、電熱ビーターを分解、独りモーター解体ショーをやっていました。

秋も半ばごろには、マグロの解体ショーなどが市場で行われたりするのですが、そのモーター版です。


頻繁にすることではないのですが、機械が壊れた時などに不燃ごみとして出してしまうのではなく、解体してモーターを取り出ししてみる、ということは何度かしています。


そういえば、「おあしす」のシャッター修理時も、お願いしてずっしり重い古いモーターを頂きました。

そのうち、それも展示するかもしれませんが。。。


モーターは、ハッキリ言って面白いです。

電気で動くこともできますし、反対に電気を作り出すこともできます。

要は使いよう。。。


どんなことに使えるかな、と考えながら取り出すのが楽しいのですが、そこから移植する方面に、がなかなか進まず。。。


移植する前にどんなことにどのように使うかという設計を考えなくてはいけないのですが、それを電気で動かすのか、力学で動かすのか、それによって集めるものも変わってきますから。。。


電気で動かすのなら制御をどうするかも考えないといけないのですが、力学で動かす方が簡単で、どうしてもそちらの方に。。。

すべて頭の中のイメージで組み立ててしまおうとする悪い癖があるのもその一理由ですが、解体して取り出す各パーツが同じ名称でも形状や様相が違うので、それぞれのデザインの持つ役割をよく理解して使いこなすというところまで行けていない、というのが大きいのではないかと。



というわけで、取り出したモーターを少し脇において、実は又コラッツ予想について考えています。

何故かコラッツ予想から浮かぶイメージが『ロータリーエンジン』なもので。。。

もし、モーターを電気で、となると制御もよく考えてみなくてはならないし。。。というわけで、コラッツ予想に戻ってきたというわけです。

制御についてなんらかのヒントが得られれば。。。と。



コラッツ予想は誰にでもわかるあるパターンをもっています。

任意の正の整数を3の倍数を基準に並べてみると、


(1)        (2)【÷2】       (0)【+1】       

1                         2 → 1【2/2】            3 → 1【3x0+1】

4 →1【4-3】           5 → 1【(5-3)/2】      6 → 1【3x2x0+1】

7 → 1【7-3x2】      8 → 1【(8-3x2)/2】      9 → 1【3x3x0+1】  


このように、すべてが結果的に1になるのです。

当然のことと思われるかもしれませんが、3nを除いて眺めてみると(0)カテゴリーに入る3の倍数だけが自主的に(+1)加工しないと除け者になる、ということが分かると思います。

3で割り切れる数値に関しては(+1)しているからこそ同じ1になるのであると。。。


では、(1)と(2)のカテゴリーの整数に3を掛けてみてはどうでしょう。

除け者の(0)カテゴリーからの視点に変えてみるということですが。

当然ながら、すべてが(0)のカテゴリーに入り、その後加工されて3n+1の数値に変わります。


この3n+1を活用するために、任意の正の整数nを『3の個数+1』として置き換えてみます。

(1)(2)のカテゴリーに3を掛けて(0)のカテゴリーに入れこみ、そして(+1)。

その数字に含まれる3の個数を新しいnとして、

新n=3の個数+1』とする。

例えば、n=5の場合なら、

(3の個数1個、余り2)x3=(3の個数3個+3の個数2個)

3の個数計算で、3の個数は合計5個、それに(+1)で6個。

偶数は(÷2)というコラッツ問題に従って、6÷2で3個。

新n=3」

n=5の場合は、新n=3ということになります。

記述ではnのままになっているのでややこしいのですが、経過の式を書けば説明が簡素。

(3×n)÷3+1=(偶数は÷2して)新しいn


1に収束する条件である2の累乗 2^xの式は、

2^x=4×2^(x-2)

  =3×2^(x-2)+2^(x-2)

  =3×{2^(x-2)+2^(x-4)+…+2^(0)}+2^(0)

とおけるので、

n={2^(x-2)+2^(x-4)+…+2^(0)}

とおくと、2^(0)=1であることから、

2^x=3n+1


ここに、新しいnを代入です。

3nのnと、(+1)した3の個数の新しいnは違うので注意してください。

(=の左側と右側のnの意味が違います。)


3n+1=3×2^(n+1-2)+2^(n+1-2)

3n  =3×2^(n-1)+2^(n-1)ー1


新しいnの後ろには、式の3n、予想式にある(+1)、最後に1に収束する2の累乗 2^xを参照のために載せます。


新しいn     3n   (+1)          2^ⅹ     

1        3     +1=4         2^2

2        (7)                        2^3

3         15                +1=16                  2^4

4                       (31)                                           2^5

5          63               +1=64                  2^6 

6                     (127)                                           2^7 

7         255              +1=256                 2^8 

8                      (511)                                        2^9 

9                       1023             +1=1024             2^10 

10        (2047)                2^11



3の倍数は、実際には一つ置きに奇数と偶数を繰り返しています。

ですから、3の個数とした新しいnでは、

新nが奇数時:3n(+1)で2^xになる偶数値。

新nが偶数時:(-1)して(÷2)で上記と同じく(+1)で2^xになる偶数値        

と繰り返す順で表示されるととっています。


新しいnが偶数の時は、その初期値は2^xにあたる数値になりますから、(÷2)で1に収束します。

その為に除外できるのですが、3nとしての( )内数値が更に細分化されてどこに現れるか、ということにステップを理解するカギがあるのかもしれないと残しています。


又、式の関係性からも、

2^xのxを、新しいnに(+1)して(新n+1)と置き換える、

と考えることもできる?ようです。


こうしてみると、正の整数を「3」を単位とした数値で見ると、1に収束する数値って3で細分化するごとに本当に大きな数値になっていくのですね。

その増加率もすごいです。

こういうのは指数関数となるのか。。。なるほどです。


こうしたことをモーターに生かす、となると、どういうことになる???

それが私のテーマです。


モーターの回転に、コラッツ氏のいう「3」の役割を持たせるとなると、どういうことになるのでしょう?

低速---中速---高速 と分けるようなもの?

前進---ニュートラル---後進 とするようなもの?


うーん、イメージが一つ上手く掴めません。

モーターで調べてみたら、マイクロステップ制御というのもあるらしい。

ステップを細分化していくと、正弦波に近い出力波形になり、皇かな動きが実現できる電子回路制御方法だとか。。。

サンプリングレートや量子化の世界になってきて、やっぱりエンジンも電気駆動のようなイメージに。。。


うーん、コラッツ予想って奥が深いなぁ。。。


もう2021年12月もあと僅か。。。

良きクリスマスをお楽しみ下さい。


17.12.21

番外編 人工内耳とiPhone

 番外編 人工内耳とiPhone


今年の10月に書いたスマホ機能についての、ちょっとした番外編です。

聴覚とはあまり(全く?)関係ないのですが、日本発のコミュニケーション文字として発達してきた絵文字について、外国人の目から見た感想記事が書かれていましたので、ちょっとした面白記事として番外的に。。。

アプリマークもですが、絵文字も???

暗いニュースが増えている中、クスッとした薬記事。


(原文は下記のアドレスを訪問してください。下のピンク空間をクリック↓)              

https://www.msn.com/en-us/news/technology/emoji-meanings-learn-the-differences-before-you-send-the-wrong-message/ar-BB1e2DaG?ocid=msedgdhp&pc=U531


CNET 

絵文字の意味: 勘違いメッセージを送っちゃう前によーく知ろう。

シェルビー・ブラウン



今や、テキストがただのテキストってことはまぁありません。

過去10年間でスマートフォンに絵文字が生まれ、それらは私たちに笑みかけ、ウインクし、そして暖かさたっぷりのコミュニケーションをする新言語として使われてきました。

絵文字のルーツは、1980年代初頭の絵文字にまで遡り―――もし貴方がスマートフォン以前の生活を思い出せる年齢であれば、コロン、ダッシュ、カギ括弧で作られた顔文字 :-) を使ったことがあるのではないでしょうか。

絵文字は、要するに iOS、Android、Windows、MacOS上で利用できる多くの文字セットなのですが。

メッセージに絵文字を控えめに添える人もいれば、コミュニケーションをそれでほぼこなしてしまえる、現代の象形文字のように使いこなしている人もいます。


「😃」または「❤️」はわかるのに十分シンプルですが、「👠 🦝 🍔」とは一体?

年月が経つにつれ、絵文字の意味は、メッセージ文脈や広い文化傾向に合わせた主観的なものになってきました。

逆さまの笑顔文字は何が言いたい?

どの舌を出ている絵文字が一番おかしい?

桃の絵文字って、本当に果物以外は意味してない?

絵文字の意味を知るってここにある通り... 全てで3,521個あるよ。

(おあしす注:サイトの方には、ここで絵文字が並んでいる表が掲載されています。


<絵文字の意味に関するガイド:Emojipedia>


Emojipediaは、まあ、オンライン版の絵文字百科事典ですね。

このウェブサイトでは、絵文字を笑顔、人、物、動きなどなど8つのカテゴリに分類しています。

カテゴリーをクリックすると――笑顔や人といったような――笑顔、人、家族、手のジェスチャー、衣類、アクセサリーなど特定の絵文字リストが開きます。 


たとえば、「😅」(汗をかいてニヤリと笑う顔)をクリックすると、Emojipediaが簡単な説明、その意味、公式絵文字になった時期、他の呼称がないかなど教えてくれるでしょう。


「(😅は)あせりや不快表現をしめしますが、普通に「ふぅー!」と言いながら額から汗を拭いているといった具合の、親しい声掛け表現に使われます」

Emojipediaの、汗をかいてニヤリと笑う顔の絵文字の解説です。


又、Emojipediaは、使用機器によって絵文字が違うことが良くあることから、プラットフォームを越えてそれぞれ絵文字の違った図柄スタイルもあげています。

該当するなら、GithubとSlackでのショートコードもあげています。



<最も人気のある絵文字ってどれ?>


貴方にも常用の絵文字があるかもしれませんが、Emojipediaによると、これらは祝日などに用いられる最も人気のある絵文字とのこと:


🎄クリスマスツリー

❤️赤いハート

✨キラキラ

🎁包みギフト

🎅サンタクロース

🔥火

😊笑い目の笑顔

😂歓喜の涙顔

😊涙する笑顔



<新しい絵文字は様々なプラットフォームにどのくらい頻繁に追加される?>


標準Unicode(標準ユニバーサルエンコード文字)が、新しい絵文字造成を担当しています。

でも、誰でも新しい絵文字アイデアを出せるのです。

絵文字の最新バッチは、2021年9月、Emoji14.0でリリースされました。

 AppleのiOS14.5は、新絵文字を擁した最新アップデートでした。

これに、火が付いたハート、呼気した顔、肌色バリエーションなど、217個の新絵文字が含まれていました。



<絵文字を使う人にはそれってまじめ?>


そう言えるのではないでしょうか。 

Emojipediaは、毎年7月17日にワールド絵文字アワードを開催しています。

2020年では、2019年中承認された絵文字が対象。

受賞はTwitterでの人気投票によって決定されました。

一番人気の新絵文字と一番期待の絵文字に賞が授けられます。

例として、昨年の一番期待の絵文字賞は、涙する笑顔とトランスジェンダーフラッグに贈られましたよ。


2020年には、Emojipediaがその年を最もよく表す絵文字を決めるよう、ユーザーに問いかけました。

対抗合戦的な形で投票し絞っていけたのです。

優勝した絵文字は、人種的正義とブラック・ライヴズ・マター運動の幾多の抗議を表した、肌色濃い握りこぶし(✊🏿)。

次点は、コロナウイルスパンデミックの微生物絵文字(🦠)でしたね。


AppleのiOS15アップデートには、新絵文字はなしでしたが、Appleインサイダーは新絵文字が次のアップデートで利用できると望んでいます。 



2.12.21

人工内耳と鳥

 人工内耳と鳥



ここ2年ほど遠ざかっていた集会も、今年はようやくサンクスギビングで楽しむことができるようになりました。

イコール、人工内耳での聞こえも久々に集団の中へ。


普段は静かな環境で過ごしているため、大勢で集まる場所というのは本当に久しぶりです。

開放感のある半屋外、屋根と側面がコンクリート作りになっている中での集会。


皆が話し始めると、やはり分かりにくい。

加えて、屋根や壁からの反響が結構感じられます。

向かいも斜めも後ろも皆がしゃべっているので、トータルして雑音まみれです。

うるさいときは、話者の近く50cmから1mくらいまで近寄って聞けばわかるのかもしれませんが、木編み椅子が並べて置かれてあって、それぞれの話者が誰でも自由に参加しやすいようにそれぞれ広く話しているので、近くに寄って独り占めのように聞くというのは無骨。

しかも、母語ではないもので、談笑込みの早口、慣れ口が反響音とコラボして、お手上げ状態です。

ア・カ・ンと思って、早々退散。。。というか、そこにいた小さい子供と静かな廊下を散歩していました。


翌日、そのうちの8人で連れ立ってレストランに朝食に。

レストランにはもうクリスマスソングの音楽が流れていました。

席について話を聞き始めると、音楽が低く抑えられた雑音のように変化して、その代わりに会話が音質は良好とはいえなくとも、結構入ってきます。

席に着く前の音楽のみの時は音楽が分かったくらいなので、これはマイクの閾値が会話標的に上がっているのだろうなぁと理解しました。

確かに、人の声が重ならないように、そしてある程度の音量があれば2メートルほど離れた席の人の声でもギザギザ音質は否めないものの入ってくることは入ってくるのですから。

その状態の会話を聞きながら思ったのは、英語母語者なら交わされている会話がまあ何とかつかめるだろうなぁということ。

静かなところでは、ダイナミックレンジが拡がるため声の音質はきれいになる(いきなりの声や大きな声はつぶれて聞こえることもあります)のですが、うるさいところだと声はギザギザっぽい音質で、聞きなれているならつかみ取る感じでわかるだろうなぁという音質。

雑音が抑えられて、その上に浮き出る部分を聞くという感じの声。

これが自動利得調整(AGC)が効いていなければ、声が背後音と混じってしまい、音に翻弄されるだけになったと思います。

こういう経験をうんとしておくと、音質にも慣れていくのかも。。。(私の英語リスニング力も関係しているのですが)と思いながら会話を少しでも理解しようとしていました。


そこからの帰り道、幅広い車道の脇を歩いたのですが、車の走行音は手術後音入れ最初のころから今なおも変わらず私には不思議な雑音です。

以前の音とは全く違った聞こえの印象で、車の音はホワイトノイズだからこのような音になるのか、と思っていました。

ところが、その後、波打ち際を歩いてみたところ、打ち寄せる雑多な波の音はごく自然に聞こえるではありませんか。

波の音の方が、道路の車走行音よりホワイトノイズといえるのではないかと思うのですが。。。

打ち寄せる波、打ちつけあう波、しぶきを上げる波、全て自然に聞こえます。

海に足まで漬かってこの音を聞いていると、いつまでも聞いていられる気分になって、浜沿いにショッピングに行く当初の目的を放棄して海の浅瀬でたたずんでいました。


海辺には、ハマシギの部類に入る海鳥が集団で戯れていました。

そろそろ夕刻になっていくかという時間なので、休息を取り始めるシギ達もいました。

羽を一つずつ整え、首を後ろに回して、長めのくちばしを両翼の間に埋めます。

体内の血行の関係?で一本足で立ち、薄目にした瞼を開け閉めしながら休憩に入ります。

若い鳥などは、白い波しぶきが押し寄せてくると、パッと足を下ろしてトトトトッと機敏に駆け足移動するのですが、成鳥はもはや波くらいでは動かない。

それでも近くを歩く人がいると、すぐに動きを感知してトトトトッと避難移動します。

薄目でも見えているのかなという印象。

どのくらい見えている?

気になって、シギ達に近づいていきました。

近さ1メートルもいかないうちに感知してあっという間に分散してしまうシギ達。

正確にはミユビシギですが、この浜の人はエサを与えない為か、人慣れはしていません。

寄ってくることはなく、近寄っていけば避けられます。

どうやって見ている?

感知方法が気になって、今度はダルマさんが転んだゲームのように、ほどんど分からないくらいのスローな動き、というか止まったままと思えるくらいの動きで時間をかけて近づいていきました。

すると。。。すぐそばまで近づいているのに気が付きません。

静止物体と思われているのかもしれませんが、十数羽ほどいるミユビシギは片足を挙げて寛いでいます。

動きがないものはあまり見えていないのでは?

そんなことまで思えてきます。

鳥の目はかなり良い、と思っていたので、この結果は意外です。

履いていたサンダルを、黒い裏面をゆっくり動かしてみましたが変化なし。

見えていない?

今度は蛍光ピンクの表面に翻して、少し早めのスピードで掲げてみました。

すると、合図もなく一気に一斉に離散しました。

色のせいだったのか、スピードのせいだったのか?

ともかくこの鳥には見える条件がある様子です。


翌日、再度浜辺に行くと、明るい日差しの中でミユビシギが又集団でトトトトッと動き回っています。

動きが止まって休憩し始めるのを待って、前日と同じように近づいていきます。

やっぱりゆっくりだと気が付かないのか、見えないのか、気にしてないのか。。。良く分からないのですが、逃げる様相はありません。

薄目にしたり拡げたりと瞼の動きはあるのですが、どうも見ているように見えないのですが。。。

鳥さんに聞いたってわかるものではないので専門家が書いたものから知るしかないのですが、鳥の目は人間の何倍もよく見える、といったことしか書いてない。

紫外線まで見えるとか、目のレンズをズームしたりできるとか。。。

うーん、こちらは手を伸ばせばつかめるところまで近づいてきているのに、なんか見えているようには見えない。

動きがないものは見えないのかも。。。鳥さんだって、いつもズームのように見えていたらしんどいだろうし。

そう思って、シギ達に見えないように私の背中から頭上に指で貝殻を弾き飛ばしてみました。

と。。。

ヒッチコックの鳥!

カッと眼をむき出して、すごい勢いで飛び掛かってきたんです、1羽ならず集団で。

突飛した貝殻に向かってですが、なんという形相!

あまり大きいとは言えないミユビシギですが、羽を広げて目を大きくむき出して飛び掛かる様はなんと大きく見えること。

飛ばした貝殻は、爪くらいの小さな白い貝殻。

でも、親指の背を利用して飛ばしたので、結構スピードがあります。

動体視力、といって、動きがあるものを素早く感知する視力に鳥は恵まれているのではないでしょうか?

ごくわずかな動きでも、短時間で変化する異質スピードを見逃さない?

だから、あの広大な海の上からでも、打ち寄せる波の動きの中でも、違った動きを見せる魚を捕らえられるのではないでしょうか?

しぶきの残る波打ち際でも、砂辺に残る小さな虫の動きが分かるのではないでしょうか?

遠くからエサを見つけて飛びついていく姿だけを見ると、確かに鳥はものすごく目が良いように思います。

でも、これほど近くまで近づいても見えているように思えない体験をすると、鳥のレンズ調整はセンサーが働かないとだめなのか?と思えたりしています。

危機を感じたり、エサの動きを感じたり、と何らか動きのセンサーの閾値に触れるようなことがないとレンズはズームアップされないのかも。。。

センサーが働かないときは、あまり見えていないのかもしれない。。。と思えています。

ここではミユビシギについて感じたことなのですが。。。

鳥を飼っている人、バードウォッチングに興味がある人、検証してみてください。


と、ここで又、人工内耳の話に戻ります。

どのくらい見えている?

どうやって見ている?

見えていない?

と私が鳥に感じたように、人工内耳の聞こえも他の人にしたら疑問なのでしょうか。

今回、聞こえについて記述したのもそう思えたからなのですが。。。

人工内耳は鳥のレンズと同じような動きで、聞こえが快適に得られるように動作します。

人の有毛細胞ほどの働きはできないけれど、騒がしいところでは閾値を下げて、マイクが人の声を拾いやすいように調整するようになっています。

状況変化によってあまりに多くの雑音が入り乱れたり、静かなところで小さな雑音に悩まされたりすることを避けるためです。

それでも限界はあるのですが、全く聞こえなくなった状態からの回復ですから、会話が聞き取れるようになったということはかなり大きな恩恵です。


もう10年ほど前になりますが、人工内耳のボリュームを30dBに固定したままで通常の一日を過ごすとどうなるか試してみたことがあります。

3階にいるのに窓の外の何らかの定常音が大きく響いて来たり、廊下の話声がガンガン煩くて聞いていられなかったり。。。1日どころか20分でギブアップしました。

(だから、鳥の目についても、常にズームしているとしんどいだろうなぁと思ってしまうのですが。)


人工内耳のダイナミックレンジは自動調整が通常になっていますが、おそらく生来の耳ももっと精密な自動調整があるのだろうと思えています。

変化を感知するスピードも鳥の目のように早く、だからあまり感じないのかもしれないけれど。。。



20.10.21

人工内耳とコラッツ予想 その2

人工内耳とコラッツ予想 その2



コラッツ予想について取り上げて、人工内耳のコーディングにも触れたのですが。。。

やっぱりコーディングのところまでやってみないと、と思い、昔習った計算コードを覚えているかも。。。とトライし始めたのですが、今はそんな知識は必要ではなく、もうほぼ全てスプレッドシートの計算ツールとして入っているのですね。


コラッツ問題にしばし取り組んでみたおかげで、スプレッドシートの概要や使い方がこの3週間ほどでだいたいマスター出来るようになりました。

入っている色々な演算すべて何らかの形で確認して覚えたいと思っていたのですが、全てトライしていると最低覚えておきたい肝心の計算ツールの記憶が頭から薄らいで、全てがあいまいになりそうだったので、それぞれの演算は又いつか使いたくなるような機会に恵まれたときにトライすることにして、いくつか重要な演算を中心にシート作成練習していました。


やっぱりコンピュータ計算は早い。

シートをアッという間に埋めてくれます。

べき乗計算、縦横変換、リンク、色分け。。。参考書がないので、実際にやってみての失敗経験を重ねながら、何度もシートを作り直して覚えていきました。

勿論、ネットに挙げられているシート活用法も参考にさせていただきました。


で、出来上がったシートを遠方から眺めてみる。

色分けしているので、パターンが分かります。

(6n+2)と(3n+1)は連続パッケージとして作っていたので、色分けの数も2分のⅠになってお得感が。。。と思っていたのですが、これがコンピューターに頼った罰。


シートを離れて、色だけを脳裏に残して考えてみると、コレッツ氏のこれって。。。

Wikipediaの情報は何だったのか????

ステップって重要な観点だったのか????


(6n+2)なんてもいらない。

最初から(3n+1)で、シンプルに考えるべきです。

「1-4-2-1」のループなんてもいらない。

最初から、(3n+1)で考えるべきです。

「27」のステップ数なんてもいらない。

最初から(3n+1)で、シンプルにシンプルに。。。


掲載した『コラッツ予想と人工内耳』項は、方向を迷わせる可能性があるので、いずれ消す方向で考えていますが、今は取り組んだエピソードとして残しておきますね。


コラッツ予想に取り組んでいる人には、頭をめちゃくちゃ柔らかくして、イメージ重視で見てみてください、と。

結果を書いてしまうと、コラッツ予想に対する興味から繋がっていく計算ツール活用やコード学習などといったいろいろな機会を失わせることになってしまうと思うので、これ以上は書きません。


ただ、これも間違いなくコーディング技法であることは確約。

人工内耳のコーディングも、このように分けられるものなのだろうという気もしています。


2021年10月分、最後の掲載になりそうです。

良きハロウィーンをお楽しみ下さい。


2.10.21

人工内耳とコラッツ予想

人工内耳とコラッツ予想



先月の9月4日のこと、面白いニュースがネットに上がっていました。

『数学者も恐れる「ハマると病む難問」解けたら1億円、企業が懸賞金』


「どんな正の整数も、偶数なら2で割り、奇数なら3倍にして1を足す。この操作を繰り返せば、必ず最後は1になるだろう。」

とあり、何らか任意の数字を、

*偶数―――>(÷2) 

*奇数―――>(×3+1)

という決まりを守って繰り返し続けると、最後は、

【4-2-1】

という数字ルートになる、こうしてどんな正の整数も1にたどり着く、というもの。


「この問題を解決するためには、以下の二つを示せばいいことがわかっている。」

【1】操作をした時に、〇――>△――>◇――>☆――>〇のように最初の数に戻ってしまう循環パターンがないこと。

   (ただし、1-4-2-1を除く)

【2】操作をした時に、数がどんどん大きくなってしまう発散をしないこと

もっと詳しい内容は、Wikipedia などで調べてみてください。


単純な数学問題ではなく目的のあるアルゴリズム問題なのかな、と思いながらやっていたのですが。。。

はて、コラッツ氏は何を目的にこの問題を考えたのでしょう。

整数には奇数、偶数の2種類があり、奇数の整数はそのままではいくら半減しても1にはならない。

どうして『1』に収束させるアイデアを考えたのでしょう。

全ての正の整数を「1」に収束させるとするだけなら、

『奇数は(+1)、偶数は(÷2)を繰り返す』

というだけで成り立ちます。

どうして『奇数なら3倍にして1を足す』というややこしいことを考えたのでしょう。


想像ですが、コラッツ氏は。。。

任意の正の整数nをとった時、そのnに最接近する奇数及び偶数、その両者間の比率が最小となるような整数を求めたかったのではないでしょうか。

nに対するそのような整数が重複することなく循環パターンを持たないで『1』に収束してほしい。

相対する偶数である累乗的数値に最小近似となる数値があるなら、そのステップを追いつつ収束化を目指していたということなのでしょうか。


『27』などは最大9232まで増加し、それでもまだ増減を繰り返す111ステップを経て『1』に収まるようです。

nに対するそのような整数が奇数値も偶数値も代弁するような特性を持ち、それが循環することなく『1』に収束していく。

それには、奇数にも偶数にも通用する最適化アルゴリズムが必要となる筈で、コラッツ氏はそれを、

『奇数を(3n+1)、偶数を(÷2)』

と予想したということなのでしょうか。


そういう目的があるという前提で、nが奇数値・偶数値のどちらも共通の計算が可能なように、コラッツ氏の提起式、

『奇数を(3n+1)、偶数を(÷2)』

を考えてみました。


*奇数は(3n+1)で偶数となり、次に(÷2)されることになるので、初めから全ての数に共通の定数として、

『2』

を掛けることにします。

『2(3n+1)=(6n+2)』


*(6n+2)の計算後、『1』に収束して行く最適化アルゴリズムの計算は、

『÷2』


奇数・偶数を別に分けて考えると、結局はコラッツ氏の問題式、

『奇数を(3n+1)、偶数を(÷2)』

に戻ります。




<Collatz Conjecture>

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コラッツ予想の式の3nで相対させる偶数と奇数の比率は、「3×3」が「15」を経て「16」になる比率「1.777…」が最高値です。

「3×3」→「60」  比率6.666…

「60」→「15」    比率0.5^2=0.25

「15」→「16」    比率1.0666…

全てを掛け合わせて計算、

(60/9)×(15/60)×(16/15)=1.777…

「3×3」→「16」になる比率は「1.777…」

図にあるように、この累乗的偶数との相対比率は数値が増加するほど縮小していきます。

(「3」より小さい奇数は「1」のみですが、この「1」でさえ、「4÷(3×1)=1.333…」で「3」での比率より小さい。)


3nとそれに相対する累乗的偶数の比率は必ず「1」以上であり、その最大でも追加して足す「1」より小さな範囲内でしか変動しない。

ですから一方的な発散は起こり得ず、3nに足す数字は『1』あればどんな数値にも十分用足りるといえそうです。

又、どんな奇数も「1」足すことで累乗的数値の偶数に組み込まれるのですから、いずれ収束して行くことも伺えます。


もう一つの問題は、循環パターンがないかどうかですが。。。

正の整数nはどんなに頑張って大きな数値にしても、累乗的数値との比率は限りなく「1」に近づくだけで比率「1」にはなれない。

大きな数値になるほど比率が狭まって数値の独自性は高まっていくので、「1」への収束ルートに重なる数値が出るとは思えない。

違う比率になることを求めてルートが定まっていくので、繰り返すような循環パターンが生まれるとは思えない。


数値が低いのにステップが111と多い「27」の場合を考えると。。。

「27」が「1」に収束するまで「41」ステップの(6n+2)と「111」ステップの累乗的半減(=0.5^111)があります。

(6n+2)計算をする「41」ステップのそれぞれの「(6n+2)/n」比率を全てかけ合わせた計算をしてみると、

「96,153,645,528,422,712,259,915,237,891,165.597153136497…」

この結果に「27」を掛けると、通常の計算機では、

「2,596,148,429,267,413,814,265,248,164,610,048」。

これは、「27」と同じステップの累乗的偶数「2^111= 2,596,148,429,267,413,814,265,248,164,610,048」に相当です。

「111」ステップの累乗的半減(=0.5^111)を掛けると、「1」に収束します。

2,596,148,429,267,413,814,265,248,164,610,048 × 0.5^111 = 1



「1」への収束経過が分かりやすいように、

(6n+2)÷2=(3n+1) 

のコラッツ予想式に戻し、そこに含まれている「41」ステップ分の(0.5^41)を引いて、

(0.5^111-41)=(0.5^70)

で計算してみます。

「41」ステップの(3×n+1)と「70」ステップの累乗的半減(0.5^70)では、以下の通り。

(82/27)*(124/41)*(94/31)*(142/47)*(214/71)*(322/107)*(484/161)*(364/121)*(274/91)*(412/137)

 *(310/103)*(466/155)*(700/233)*(526/175)*(790/263)*(1186/395)*(1780/593)*(1336/445)*(502/167)

  *(754/251)*(1132/377)*(850/283)*(1276/425)*(958/319)*(1438/479)*(2158/719)*(3238/1079)*(4858/1619)

    *(7288/2429)*(2734/911)*(4102/1367)*(6154/2051)*(9232/3077)*(1732/577)*(1300/433)*(976/325)

               *(184/61)*(70/23)*(106/35)*(160/53)*(16/5) × 0.5^70   = 0.037037037…

この結果に「27」を掛け合わせると、収束する「1」。

(0.037037037…)×27=1


「27」に限らず、他の数字で検証してみても同じ結果となります。

よって、『コラッツ氏の予想は正しい』というのが取り組んでみての所感です。



このコラッツ予想はコンピューター演算により、かなり大きな数値まで検証されているようです。

おそらく正論だろうとされているそうですが、それでもまだ『正論』と断言されていないのだとか。

『正論』の数論と思っていたものでも、理解不能なアレッ?という現象が起こり得る可能性はあるからなのでしょうか。

おそらく専門家の考えるあたりは、何かがもっと違って、何かがもっと深いのだろうと。。。



ところで。。。今更なのですが、どうして題名が『人工内耳とコラッツ予想』なのかについて、です。

このコラッツ予想の懸賞金をかけたのは、音響のウェブカンパニーと聞いています。

カンパニーの代表もその昔取り組んだことがあって、解明を進めることで数学に貢献したいのだとか。

その心意気に感謝です。


このコラッツ予想の応用は、音響はじめいろいろとあるような気がしています。

もしかすると、新しい最適化アルゴリズムの発展に寄与して、人工内耳のコード化や音声変換にも関わることになるかもしれませんし。

そう考えると、このコラッツ予想のようなアルゴリズムは数論究明で終わるのではなく、実世界の技術に役立ってほしいと思えています。

そして、そういう夢があった方が未来での数学者、工学者、技術者などになる学生さんたちも意欲的に取り組めるのではないでしょうか。

目的はいつも技術発展の良い羅針盤になってきた筈ですから。


実際、これまで開発されてきた人工内耳のコード化法には、それを支える最適化アルゴリズムを進めた影武者達が貢献してきました。

音声を自動利得調整(AGC)する最適化のアルゴリズムとして、私の調べていた時期だけでも、

バイオニクス社は「ハーモニー」で『Cambridgeデュアルループ』によるAGCを、

メドエル社は「オープス」で『ヒルベルト変換』によるAGCを、

コクレア社は「フリーダム」や「N5」でビーム、ささやき、ADROなど4種に分けたAGCをとっていたようですし。

一人の人が同じ耳に複数の人工内耳をトライできないのですから、どれが良いのかはわかりません。

ただ、感触としては、高度~重度難聴となった聞こえを改善させるAGCとして、人工内耳の最適化はけっこう優れているということです。

これが補聴器での聞こえでは不自由が大きくて悩んでいる方、人工内耳が聞こえを引き上げるのに役立つ方には勧めたくなる根本になっています。


上記記載のAGCについては2012年前後のことです。

その次の世代、それぞれのメーカーについての次世代機種ですが、それが出回り始めた頃から高度デジタル化がグッと進んだという印象がありました。

ハード面・ソフト面両方からデジタル色が強くなった、と思うことが多くなったからです。

不使用時の外部機保管方法がシリカゲル投入容器から電気乾燥機に変化したのもこの頃で、精密化する電子機器の管理特徴です。

ACG技術の方も変化し、今ではオプション的にいろいろな機能が付けられるようになっています。


人工内耳の最適化AGC技術がもっと発展することで、もしかするとシンプルな難聴医療が可能になるのかも。。。

もっと少ない電極で、

もっと簡易な手術で、

もっと幅広い難聴者で、

もっと手頃な価格で、

提供できるような将来になるのではないか、なってほしいという期待を個人的には持っています。

今までの進歩も驚くほどスゴイ、聴覚治療はものすごく変わったと思います。

調整技師さん、臨床医さん、技術者さん、工学者さん、そして数学者さん、今の進歩に関わった多くの方々に感謝しています。

それでも、やっぱり更なる希望をいろいろな分野の方々に望んでしまいます。

いつか、難聴はそれほど大きな障害と思えない将来になれば、と。

人工内耳とiPhone

人工内耳とiPhone


先月の9月15日のこと、Apple社の恒例プレゼンテーションのニュースが流れていました。

そこで紹介されたiPhone、iPad、Watchなどが、アップルストアのサイトで見れるようになっています。


発表とほぼ同じ頃、ITmedia Mobile社(日本)のサイトで、同社の20周年特別企画として、

『初代「iPhone」から「iPhone12」まで歴代iPhoneを撮り比べ 14年間でどれだけ進化した?』

という記事も掲載されていました。


主にカメラ性能を取り上げての記事でしたが、Appleサイトの最新機のデモを見ながらそれを読むと面白い。

カメラにおける技術的進歩が非常によくわかる。

この記事の記者さん、要点をよくついてわかりやすい解説をしてくれています。


目下、最新のiPhoneのカメラは3つ装備。


一つは広角カメラ、更に幅広く映す超広角カメラ、そして取りたいものを焦点付けて細やかに移すズームカメラ、とのこと。

写真を撮ると、その3つのカメラ画像が組み合わされ、焦点がクッキリハッキリ、背景が少しぼんやりがかった感じとなる。

それで見た目の美しいHDRの高品質写真ができあがるそうです。

マイクの組み合わせについても、要は同じ効果なんでしょうね。


そのスマホ、カメラ機能があることは便利、ネットが使えることも便利。

どれも間違いなく便利なのですが、本来は電話機の筈。

肝心の、メインであるはずの電話機能はどのような進歩があったのでしょう。 

聴覚障害者であっても、やはりそこも気になる部分。


そこで、今回は新発表されたことを契機に、スマホの電話機能についてまとめてみました。

聴覚障害者、補聴器装用者の電話活用は、残存する生体機能によるところが大きい。

電話には不自由がない方から音量調整で電話可能、音質調整で電話可能、部分的に聞き取れる、正確性に自信がないという方まで広い幅があります。

最新iPhoneに関しては、同じIT機器に分類される人工内耳装用者での使用を中心に書いた方が共通して読める部分が多いかも、と思えています。

そこで題名を『人工内耳とiPhone』とさせて貰っています。


ついでの転載なのですが。。。騒音なしの状況と騒音ありの状況でのイヤホン使用について。

東京都の生活文化スポーツ局が昨年まとめたイヤホンで聴取している健聴者が快適と感じる聴取音量についてまとめてくれています。

騒音なしの場合と騒音ありの場合とで調査した結果から。。。快適閾が騒音によって10㏈ほど大きくずれているのがわかるでしょう。


iPhoneの方ですが、Appleサイトに掲載されている最新情報を読めば、マイクが2つ使われているのがわかると思います。

(iPhone5くらいの頃はマイクが3つ使われていた?)

場所は何処にあるかというと、一つはスマホを当てた時に口元に近くなるようにスマホ正面の下部。

もう一つのマイクは、スマホを当てた時の耳元近くになるようなスマホ裏面の上部。

この2つのマイクは同じ役目を果たしているのではなく、正面下部にある方は送信すべき音声を拾うためのもの。

裏面上部にある方は周囲の環境音を集音するマイクだそうです。

この裏面上部の方は、スマホから音声聴取する時には邪魔にならないよう雑音抑制する機能に貢献しています。

固定電話や随分以前のスマホと比べて、背景音が薄らいで電話通話が聞き取りやすくなっていると思いませんか?


このスマホから流れるスピーカー音量についてですが、メーカーによる違いなど詳しいところまで判りませんが、と前置きを置いて。。。

iPhoneの聴取ダイナミックレンジは48dB設定になっているそうです。

ボリュームを最大に引き上げたとしても、流通可能な音量は上限100dB前後になっているのではないでしょうか。

電話通話はダイナミックレンジとしては、おそらくそのうちの40、50dBから70dB前後までを使っているように思います。

裏面の集音マイクを利用した雑音抑制機能のおかげで騒音下でも電話会話がキープできるようになっていますから。


スマホからストリームして音楽聴取の場合は音楽の種類にもよりますが、会話ダイナミックレンジよりも当然ダイナミックレンジ幅が広くなります。

現在の機器やストリームの圧縮設定では、最大音量でも歪み少なく鳴らすことが可能になっていたりするかもしれません。

となると、40dB前後~90dB以上といったダイナミックレンジでも聴きごたえがある音楽を鳴らせるのでしょう。

ただ、それをスピーカーではなくイヤホンで耳に長い時間流すと、耳への結構影響は大きいと思います。

音楽に惹かれて、うっかり大きな音量で聞き過ぎないように、特にイヤホンを使って聴取される方は各自で『イヤホン難聴』には十分気を付けてください。


『イヤホン難聴』については、医療機関やグローバルな健康保健機関がネットでも詳しく言及してくれています。

そこで、前述の「騒音下の聴取」を除いては、ここでは記述いたしません。

ここではiPhoneの聴覚機能情報を記録しておきたいと思っています。

何しろ、いろいろな機能がつけられすぎていて、聴覚機能に限ったとしてもきちんとまとめておかないといつしかわからなくなってしまうので。。。


まず、Apple独自の『マーク』のうち、聴覚に関している『マーク』の記録から。

新しく追加になったものも、過去のiPhoneにもつけられているものもあります。

そもそもAppleのIT機器の特徴は、視覚的マークが意味明確で使用解説がいらない、シンプルで初めてでもわかりやすかったこと。

開発当初はそれが目玉で、故に多数のユーザーをつかんできたのですが、最近は。。。


今までは解説文章で読まなくても視覚的マークで意味が分かっていたのですが、今や反対。

視覚的マークの意味を理解するために、文章解説を読まなくてはいけなくなっています。

耳の形をしたマークなんぞは音量関係だけかと思っていたら、ちょっと違う。。。

間違って解釈しないように、しっかり解説を読むしかないですね。

聴覚に関するマークは以下の通り。



iPhoneを動かす最新のオペレーションシステムは「iOS15」。

2021年9月21日にグレードアップ開始され、そろそろ利用者から使用心地のレビューがネットで流れてくることでしょう。

今回は自動アップグレードと手動アップグレードの両方が表示され、どちらか選択することが出来るようです。

もちろん、アップグレードを選択せず、以前のiOSを使い続けるという選択も可能です。


当サイトでは今後多くなっていくだろうことを考えて、アップグレードした「iOS15の場合」を中心に書いています。

アップグレードを選択していないケースも多くいることを考えて、「iOS14」からの引用もところどころで記しています。

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『iOS15』の場合


<ヘッドホン音量調整機能>

ヘッドホン使用してストリーム聴取する際の音量が数字で表示され、調整レベルが容易に確認できる機能です。

コントロールセンターにある「聴覚」をタップしてください。

iPhoneからストリームしてヘッドホンで聞く音の音量がdB単位で表示されます。

快適閾に機器設定の音量中央値が近づくようにされますが、たいてい自分で好みの音量へと調整していると思います。

人工内耳や補聴器の方がその上からヘッドホンをかぶせて利用しても、その調整方法は同じです。

「made for iPhone」の場合は、AirPodsイヤホンと同じような利用ができる(その補聴器装用者に限り)と考えてよい模様。

(「made for iPhone」補聴の場合については、ここではなく別項『スマホ連携補聴器―iPhone』にあげています。)



<ヘッドホン音量制限機能>

ヘッドホン使用してストリーム聴取する際の音量が大きくなりすぎないよう、決めた音量に制限できる機能です。

「設定」の「サウンドと触覚」或いは「サウンド」をタップすると、「ヘッドホンの安全性」というページになります。

そこにある「大きな音を抑える」で例えば80dBと設定しておくと、iPhoneがそれに合わせて80dBまでに抑制してくれるそうです。



<ヘッドホン音量変動チェック機能>

ヘッドホン使用して現在聞いている音量の変動する様子をグラフで表示してくれる機能です。

「設定」の中にある「ヘルスケア」アプリを開き、「聴覚」をタップすることで利用できます。

グラフに表示される期間も選定でき、「1日の平均」や「暴露」データを見ることもできます。

人工内耳や補聴器をしている人は、どうしても健聴者と比べて大きめの音量になりがちで、ある程度は仕方がないと思えています。

補聴機器の方でも既に個々に合わせた音量設定がされているのですから、大きすぎる音量はかえって聞きづらくなることに注意してください。

又、無理して聞くと聴神経を疲れさせることにもつながります。

*「iOS14」音量変動チェックサンプル

                                                     


<ヘッドホン暴露通知機能>

ヘッドホン使用で聴覚に影響する可能性がある音量暴露がある場合、「ヘルスケア」アプリを通して通知警告してくれる機能です。

「サウンドと触覚」或いは「サウンド」の「ヘッドホンの安全性」内の「ヘッドホン通知」をオンにしておくこと。

「ヘルスケア」内にある「ブラウズ」をタップ後、「聴覚」内の「ヘッドホン通知」をタップすると、その通知詳細が表示されるとのこと。

iOS14からの情報を転載します。



<ヘッドホン向け集音マイク機能>

ヘッドホン使用で聞きたい音を聴きとれるよう、iPhone自体がマイクとなって集音する機能です。

iPhoneのマイクから集音した音の聴取は「ライブリスニング」と呼称されるようです。

画面の右上から指を下方へ滑らせて出てくるコントロールセンターの中の耳マークをタップ。

ない場合は「設定」の「コントロールセンター」をタップして、聴覚(耳マーク)を表示されるように選択してください。

「ヘッドホン音量」表示の下に「ライブリスニング」の表示が出現します。

「ライブリスニング」をオンにすると、iPhoneマイクで拾った音をストリームするとのこと。

それに代わって、「ヘッドホン音量」表示はなくなるのが通常だそう。

そのiPhoneマイクも普通のマイクと同じく、雑音下では装備マイク部が聞き取りたい音源に近いほど綺麗に音を拾いやすいとのこと。

人工内耳装用者でいう、オプションの無線通信マイクの代わりになるのでしょうか?

それをiPhoneがそれをするようになったものと考えてよいのなら、人工内耳機器の無線マイクと似たような使い方、似たような音質なのかもしれません。

人工内耳やペアリング補聴器の装用者からも、そうした使用感想を待ちたいところです。



<ヘッドホン音質調整機能>

ヘッドホン使用で聞く音を自分の感覚に合わせた周波数調整ができる機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「オーディオ/ビジュアル」を選択する。

そこの「ヘッドフォン調整」をオンにして「カスタムオーディオ設定」をタップ。

オージオグラムデータを使うこともできるようです。



<iPhoneのスピーカー調整機能>

iPhoneからの聞こえを、モノラル・ステレオ、左右のバランス、電話中のノイズキャンセリングなどといった調整機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「オーディオ/ビジュアル」を選択する。


<iPhoneのサウンド認識機能>

赤ちゃんの泣き声、ドアベルなどiPhoneが通知してほしい音を設定できる機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「サウンド認識」をオンにする。


*「iOS14」サウンド認識設定のサウンドサンプル

(写真17)



<iPhoneのバックグランド機能>

落ち着くと感じる背景音を故意に入れて、不要な音を覆い隠す機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「オーディオ/ビジュアル」を選択する。

そこの「バックグランドサウンド」を選択してオンにする。


<iPhoneの字幕表示機能>

字幕が利用できる設定のビデオなどに字幕を表示させる機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「標準字幕とバリアフリー字幕」を選択する。


<iPhoneのLED点滅通知機能>

iPhoneがロックされている時、電話着信やその他の通知をLED点滅で知らせてくれる機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「オーディオ/ビジュアル」を選択する。

そこの「LEDフラッシュ通知をオンにする。



<iPhoneのバイブレーション機能>

iPhoneがロックされている時、電話着信やその他の通知を振動などで知らせてくれる機能です。

「設定」の「サウンドと触覚」或いは「サウンド」をタップして、「着信音と通知音」の下の設定を行います。


<iPhoneでのRTT・TTY使用機能>

iPhoneで入力した文字を通信相手に文字で表示(TTY)、入力文字を音声に変換(RTT)できる機能です。

この機能は、おそらく日本では通信事業者が扱っていないのではないかと思います。

TTYは今はもう誰もが「メッセージ」などのSNSを使っています。

RTTはリアルタイムの音声変換ですが、SNSの方がむしろ皆に好まれているのではないでしょうか。

でも、日本でも実装される将来が来るかもしれませんから、こういう機能がiPhoneにあるとだけでも記録です。





<iPhoneの注意事項>

聴覚に関しては、大音量で長時間使用による聴覚損傷が警告されています。

他には、高周波暴露・干渉についての注意事項、これは初期の頃の人工内耳の方の提起話題として挙がっていました。

最近では解消されてきたためか、もう問題にされなくなっています。

ただ、今後も多くのスマホ、多くの無線イヤホンやペアリング補聴機器の装用者が増えてくることで少しばかり懸念もあります。

ペアリング無線は個別対応の筈で問題はないと思うのですが、近年の無線能力は私の想像を超えているので。。。

開発者やメーカーには末端使用者に対する責任として、巷の無線利用には何らの問題は起こらないのか説明してほしいものです。



又、お互いのプライバシーや電波関係に関わるマナーに関しても、きちんとしていく必要があるかもしれません。

音源や誰かに向ける集音マイクとして、iPhoneマイクや無線マイク(聴覚障害関係のオプションマイクであっても)を使う時などは特に。

マイクを向ける人に対してはマイク使用が見えるようにする、見えないときはマイク使用することをきちんと伝える。

イヤホンやヘッドホンを使用しないときは、スマホの設定でBluetoothをオフにするように心がける。

そのくらいの注意は社会のマナーとしてお互いに必要になっていくのではないかと思えています。


以上、人工内耳や補聴器装用者などに関係してくる聴覚関係機能とiPhone(Androidも同じような傾向)についてまとめてみました。

別項の『スマホ連携補聴器―iPhone』では、iPhoneで調整できる連携補聴器についてまとめています。