20.10.21

人工内耳とコラッツ予想 その2

人工内耳とコラッツ予想 その2



コラッツ予想について取り上げて、人工内耳のコーディングにも触れたのですが。。。

やっぱりコーディングのところまでやってみないと、と思い、昔習った計算コードを覚えているかも。。。とトライし始めたのですが、今はそんな知識は必要ではなく、もうほぼ全てスプレッドシートの計算ツールとして入っているのですね。


コラッツ問題にしばし取り組んでみたおかげで、スプレッドシートの概要や使い方がこの3週間ほどでだいたいマスター出来るようになりました。

入っている色々な演算すべて何らかの形で確認して覚えたいと思っていたのですが、全てトライしていると最低覚えておきたい肝心の計算ツールの記憶が頭から薄らいで、全てがあいまいになりそうだったので、それぞれの演算は又いつか使いたくなるような機会に恵まれたときにトライすることにして、いくつか重要な演算を中心にシート作成練習していました。


やっぱりコンピュータ計算は早い。

シートをアッという間に埋めてくれます。

べき乗計算、縦横変換、リンク、色分け。。。参考書がないので、実際にやってみての失敗経験を重ねながら、何度もシートを作り直して覚えていきました。

勿論、ネットに挙げられているシート活用法も参考にさせていただきました。


で、出来上がったシートを遠方から眺めてみる。

色分けしているので、パターンが分かります。

(6n+2)と(3n+1)は連続パッケージとして作っていたので、色分けの数も2分のⅠになってお得感が。。。と思っていたのですが、これがコンピューターに頼った罰。


シートを離れて、色だけを脳裏に残して考えてみると、コレッツ氏のこれって。。。

Wikipediaの情報は何だったのか????

ステップって重要な観点だったのか????


(6n+2)なんてもいらない。

最初から(3n+1)で、シンプルに考えるべきです。

「1-4-2-1」のループなんてもいらない。

最初から、(3n+1)で考えるべきです。

「27」のステップ数なんてもいらない。

最初から(3n+1)で、シンプルにシンプルに。。。


掲載した『コラッツ予想と人工内耳』項は、方向を迷わせる可能性があるので、いずれ消す方向で考えていますが、今は取り組んだエピソードとして残しておきますね。


コラッツ予想に取り組んでいる人には、頭をめちゃくちゃ柔らかくして、イメージ重視で見てみてください、と。

結果を書いてしまうと、コラッツ予想に対する興味から繋がっていく計算ツール活用やコード学習などといったいろいろな機会を失わせることになってしまうと思うので、これ以上は書きません。


ただ、これも間違いなくコーディング技法であることは確約。

人工内耳のコーディングも、このように分けられるものなのだろうという気もしています。


2021年10月分、最後の掲載になりそうです。

良きハロウィーンをお楽しみ下さい。


2.10.21

人工内耳とコラッツ予想

人工内耳とコラッツ予想



先月の9月4日のこと、面白いニュースがネットに上がっていました。

『数学者も恐れる「ハマると病む難問」解けたら1億円、企業が懸賞金』


「どんな正の整数も、偶数なら2で割り、奇数なら3倍にして1を足す。この操作を繰り返せば、必ず最後は1になるだろう。」

とあり、何らか任意の数字を、

*偶数―――>(÷2) 

*奇数―――>(×3+1)

という決まりを守って繰り返し続けると、最後は、

【4-2-1】

という数字ルートになる、こうしてどんな正の整数も1にたどり着く、というもの。


「この問題を解決するためには、以下の二つを示せばいいことがわかっている。」

【1】操作をした時に、〇――>△――>◇――>☆――>〇のように最初の数に戻ってしまう循環パターンがないこと。

   (ただし、1-4-2-1を除く)

【2】操作をした時に、数がどんどん大きくなってしまう発散をしないこと

もっと詳しい内容は、Wikipedia などで調べてみてください。


単純な数学問題ではなく目的のあるアルゴリズム問題なのかな、と思いながらやっていたのですが。。。

はて、コラッツ氏は何を目的にこの問題を考えたのでしょう。

整数には奇数、偶数の2種類があり、奇数の整数はそのままではいくら半減しても1にはならない。

どうして『1』に収束させるアイデアを考えたのでしょう。

全ての正の整数を「1」に収束させるとするだけなら、

『奇数は(+1)、偶数は(÷2)を繰り返す』

というだけで成り立ちます。

どうして『奇数なら3倍にして1を足す』というややこしいことを考えたのでしょう。


想像ですが、コラッツ氏は。。。

任意の正の整数nをとった時、そのnに最接近する奇数及び偶数、その両者間の比率が最小となるような整数を求めたかったのではないでしょうか。

nに対するそのような整数が重複することなく循環パターンを持たないで『1』に収束してほしい。

相対する偶数である累乗的数値に最小近似となる数値があるなら、そのステップを追いつつ収束化を目指していたということなのでしょうか。


『27』などは最大9232まで増加し、それでもまだ増減を繰り返す111ステップを経て『1』に収まるようです。

nに対するそのような整数が奇数値も偶数値も代弁するような特性を持ち、それが循環することなく『1』に収束していく。

それには、奇数にも偶数にも通用する最適化アルゴリズムが必要となる筈で、コラッツ氏はそれを、

『奇数を(3n+1)、偶数を(÷2)』

と予想したということなのでしょうか。


そういう目的があるという前提で、nが奇数値・偶数値のどちらも共通の計算が可能なように、コラッツ氏の提起式、

『奇数を(3n+1)、偶数を(÷2)』

を考えてみました。


*奇数は(3n+1)で偶数となり、次に(÷2)されることになるので、初めから全ての数に共通の定数として、

『2』

を掛けることにします。

『2(3n+1)=(6n+2)』


*(6n+2)の計算後、『1』に収束して行く最適化アルゴリズムの計算は、

『÷2』


奇数・偶数を別に分けて考えると、結局はコラッツ氏の問題式、

『奇数を(3n+1)、偶数を(÷2)』

に戻ります。




<Collatz Conjecture>

---------------------------------------------------------------------------------------------

---------------------------------------------------------------------------------------------


---------------------------------------------------------------------------------------------



---------------------------------------------------------------------------------------------


---------------------------------------------------------------------------------------------


コラッツ予想の式の3nで相対させる偶数と奇数の比率は、「3×3」が「15」を経て「16」になる比率「1.777…」が最高値です。

「3×3」→「60」  比率6.666…

「60」→「15」    比率0.5^2=0.25

「15」→「16」    比率1.0666…

全てを掛け合わせて計算、

(60/9)×(15/60)×(16/15)=1.777…

「3×3」→「16」になる比率は「1.777…」

図にあるように、この累乗的偶数との相対比率は数値が増加するほど縮小していきます。

(「3」より小さい奇数は「1」のみですが、この「1」でさえ、「4÷(3×1)=1.333…」で「3」での比率より小さい。)


3nとそれに相対する累乗的偶数の比率は必ず「1」以上であり、その最大でも追加して足す「1」より小さな範囲内でしか変動しない。

ですから一方的な発散は起こり得ず、3nに足す数字は『1』あればどんな数値にも十分用足りるといえそうです。

又、どんな奇数も「1」足すことで累乗的数値の偶数に組み込まれるのですから、いずれ収束して行くことも伺えます。


もう一つの問題は、循環パターンがないかどうかですが。。。

正の整数nはどんなに頑張って大きな数値にしても、累乗的数値との比率は限りなく「1」に近づくだけで比率「1」にはなれない。

大きな数値になるほど比率が狭まって数値の独自性は高まっていくので、「1」への収束ルートに重なる数値が出るとは思えない。

違う比率になることを求めてルートが定まっていくので、繰り返すような循環パターンが生まれるとは思えない。


数値が低いのにステップが111と多い「27」の場合を考えると。。。

「27」が「1」に収束するまで「41」ステップの(6n+2)と「111」ステップの累乗的半減(=0.5^111)があります。

(6n+2)計算をする「41」ステップのそれぞれの「(6n+2)/n」比率を全てかけ合わせた計算をしてみると、

「96,153,645,528,422,712,259,915,237,891,165.597153136497…」

この結果に「27」を掛けると、通常の計算機では、

「2,596,148,429,267,413,814,265,248,164,610,048」。

これは、「27」と同じステップの累乗的偶数「2^111= 2,596,148,429,267,413,814,265,248,164,610,048」に相当です。

「111」ステップの累乗的半減(=0.5^111)を掛けると、「1」に収束します。

2,596,148,429,267,413,814,265,248,164,610,048 × 0.5^111 = 1



「1」への収束経過が分かりやすいように、

(6n+2)÷2=(3n+1) 

のコラッツ予想式に戻し、そこに含まれている「41」ステップ分の(0.5^41)を引いて、

(0.5^111-41)=(0.5^70)

で計算してみます。

「41」ステップの(3×n+1)と「70」ステップの累乗的半減(0.5^70)では、以下の通り。

(82/27)*(124/41)*(94/31)*(142/47)*(214/71)*(322/107)*(484/161)*(364/121)*(274/91)*(412/137)

 *(310/103)*(466/155)*(700/233)*(526/175)*(790/263)*(1186/395)*(1780/593)*(1336/445)*(502/167)

  *(754/251)*(1132/377)*(850/283)*(1276/425)*(958/319)*(1438/479)*(2158/719)*(3238/1079)*(4858/1619)

    *(7288/2429)*(2734/911)*(4102/1367)*(6154/2051)*(9232/3077)*(1732/577)*(1300/433)*(976/325)

               *(184/61)*(70/23)*(106/35)*(160/53)*(16/5) × 0.5^70   = 0.037037037…

この結果に「27」を掛け合わせると、収束する「1」。

(0.037037037…)×27=1


「27」に限らず、他の数字で検証してみても同じ結果となります。

よって、『コラッツ氏の予想は正しい』というのが取り組んでみての所感です。



このコラッツ予想はコンピューター演算により、かなり大きな数値まで検証されているようです。

おそらく正論だろうとされているそうですが、それでもまだ『正論』と断言されていないのだとか。

『正論』の数論と思っていたものでも、理解不能なアレッ?という現象が起こり得る可能性はあるからなのでしょうか。

おそらく専門家の考えるあたりは、何かがもっと違って、何かがもっと深いのだろうと。。。



ところで。。。今更なのですが、どうして題名が『人工内耳とコラッツ予想』なのかについて、です。

このコラッツ予想の懸賞金をかけたのは、音響のウェブカンパニーと聞いています。

カンパニーの代表もその昔取り組んだことがあって、解明を進めることで数学に貢献したいのだとか。

その心意気に感謝です。


このコラッツ予想の応用は、音響はじめいろいろとあるような気がしています。

もしかすると、新しい最適化アルゴリズムの発展に寄与して、人工内耳のコード化や音声変換にも関わることになるかもしれませんし。

そう考えると、このコラッツ予想のようなアルゴリズムは数論究明で終わるのではなく、実世界の技術に役立ってほしいと思えています。

そして、そういう夢があった方が未来での数学者、工学者、技術者などになる学生さんたちも意欲的に取り組めるのではないでしょうか。

目的はいつも技術発展の良い羅針盤になってきた筈ですから。


実際、これまで開発されてきた人工内耳のコード化法には、それを支える最適化アルゴリズムを進めた影武者達が貢献してきました。

音声を自動利得調整(AGC)する最適化のアルゴリズムとして、私の調べていた時期だけでも、

バイオニクス社は「ハーモニー」で『Cambridgeデュアルループ』によるAGCを、

メドエル社は「オープス」で『ヒルベルト変換』によるAGCを、

コクレア社は「フリーダム」や「N5」でビーム、ささやき、ADROなど4種に分けたAGCをとっていたようですし。

一人の人が同じ耳に複数の人工内耳をトライできないのですから、どれが良いのかはわかりません。

ただ、感触としては、高度~重度難聴となった聞こえを改善させるAGCとして、人工内耳の最適化はけっこう優れているということです。

これが補聴器での聞こえでは不自由が大きくて悩んでいる方、人工内耳が聞こえを引き上げるのに役立つ方には勧めたくなる根本になっています。


上記記載のAGCについては2012年前後のことです。

その次の世代、それぞれのメーカーについての次世代機種ですが、それが出回り始めた頃から高度デジタル化がグッと進んだという印象がありました。

ハード面・ソフト面両方からデジタル色が強くなった、と思うことが多くなったからです。

不使用時の外部機保管方法がシリカゲル投入容器から電気乾燥機に変化したのもこの頃で、精密化する電子機器の管理特徴です。

ACG技術の方も変化し、今ではオプション的にいろいろな機能が付けられるようになっています。


人工内耳の最適化AGC技術がもっと発展することで、もしかするとシンプルな難聴医療が可能になるのかも。。。

もっと少ない電極で、

もっと簡易な手術で、

もっと幅広い難聴者で、

もっと手頃な価格で、

提供できるような将来になるのではないか、なってほしいという期待を個人的には持っています。

今までの進歩も驚くほどスゴイ、聴覚治療はものすごく変わったと思います。

調整技師さん、臨床医さん、技術者さん、工学者さん、そして数学者さん、今の進歩に関わった多くの方々に感謝しています。

それでも、やっぱり更なる希望をいろいろな分野の方々に望んでしまいます。

いつか、難聴はそれほど大きな障害と思えない将来になれば、と。

人工内耳とiPhone

人工内耳とiPhone


先月の9月15日のこと、Apple社の恒例プレゼンテーションのニュースが流れていました。

そこで紹介されたiPhone、iPad、Watchなどが、アップルストアのサイトで見れるようになっています。


発表とほぼ同じ頃、ITmedia Mobile社(日本)のサイトで、同社の20周年特別企画として、

『初代「iPhone」から「iPhone12」まで歴代iPhoneを撮り比べ 14年間でどれだけ進化した?』

という記事も掲載されていました。


主にカメラ性能を取り上げての記事でしたが、Appleサイトの最新機のデモを見ながらそれを読むと面白い。

カメラにおける技術的進歩が非常によくわかる。

この記事の記者さん、要点をよくついてわかりやすい解説をしてくれています。


目下、最新のiPhoneのカメラは3つ装備。


一つは広角カメラ、更に幅広く映す超広角カメラ、そして取りたいものを焦点付けて細やかに移すズームカメラ、とのこと。

写真を撮ると、その3つのカメラ画像が組み合わされ、焦点がクッキリハッキリ、背景が少しぼんやりがかった感じとなる。

それで見た目の美しいHDRの高品質写真ができあがるそうです。

マイクの組み合わせについても、要は同じ効果なんでしょうね。


そのスマホ、カメラ機能があることは便利、ネットが使えることも便利。

どれも間違いなく便利なのですが、本来は電話機の筈。

肝心の、メインであるはずの電話機能はどのような進歩があったのでしょう。 

聴覚障害者であっても、やはりそこも気になる部分。


そこで、今回は新発表されたことを契機に、スマホの電話機能についてまとめてみました。

聴覚障害者、補聴器装用者の電話活用は、残存する生体機能によるところが大きい。

電話には不自由がない方から音量調整で電話可能、音質調整で電話可能、部分的に聞き取れる、正確性に自信がないという方まで広い幅があります。

最新iPhoneに関しては、同じIT機器に分類される人工内耳装用者での使用を中心に書いた方が共通して読める部分が多いかも、と思えています。

そこで題名を『人工内耳とiPhone』とさせて貰っています。


ついでの転載なのですが。。。騒音なしの状況と騒音ありの状況でのイヤホン使用について。

東京都の生活文化スポーツ局が昨年まとめたイヤホンで聴取している健聴者が快適と感じる聴取音量についてまとめてくれています。

騒音なしの場合と騒音ありの場合とで調査した結果から。。。快適閾が騒音によって10㏈ほど大きくずれているのがわかるでしょう。


iPhoneの方ですが、Appleサイトに掲載されている最新情報を読めば、マイクが2つ使われているのがわかると思います。

(iPhone5くらいの頃はマイクが3つ使われていた?)

場所は何処にあるかというと、一つはスマホを当てた時に口元に近くなるようにスマホ正面の下部。

もう一つのマイクは、スマホを当てた時の耳元近くになるようなスマホ裏面の上部。

この2つのマイクは同じ役目を果たしているのではなく、正面下部にある方は送信すべき音声を拾うためのもの。

裏面上部にある方は周囲の環境音を集音するマイクだそうです。

この裏面上部の方は、スマホから音声聴取する時には邪魔にならないよう雑音抑制する機能に貢献しています。

固定電話や随分以前のスマホと比べて、背景音が薄らいで電話通話が聞き取りやすくなっていると思いませんか?


このスマホから流れるスピーカー音量についてですが、メーカーによる違いなど詳しいところまで判りませんが、と前置きを置いて。。。

iPhoneの聴取ダイナミックレンジは48dB設定になっているそうです。

ボリュームを最大に引き上げたとしても、流通可能な音量は上限100dB前後になっているのではないでしょうか。

電話通話はダイナミックレンジとしては、おそらくそのうちの40、50dBから70dB前後までを使っているように思います。

裏面の集音マイクを利用した雑音抑制機能のおかげで騒音下でも電話会話がキープできるようになっていますから。


スマホからストリームして音楽聴取の場合は音楽の種類にもよりますが、会話ダイナミックレンジよりも当然ダイナミックレンジ幅が広くなります。

現在の機器やストリームの圧縮設定では、最大音量でも歪み少なく鳴らすことが可能になっていたりするかもしれません。

となると、40dB前後~90dB以上といったダイナミックレンジでも聴きごたえがある音楽を鳴らせるのでしょう。

ただ、それをスピーカーではなくイヤホンで耳に長い時間流すと、耳への結構影響は大きいと思います。

音楽に惹かれて、うっかり大きな音量で聞き過ぎないように、特にイヤホンを使って聴取される方は各自で『イヤホン難聴』には十分気を付けてください。


『イヤホン難聴』については、医療機関やグローバルな健康保健機関がネットでも詳しく言及してくれています。

そこで、前述の「騒音下の聴取」を除いては、ここでは記述いたしません。

ここではiPhoneの聴覚機能情報を記録しておきたいと思っています。

何しろ、いろいろな機能がつけられすぎていて、聴覚機能に限ったとしてもきちんとまとめておかないといつしかわからなくなってしまうので。。。


まず、Apple独自の『マーク』のうち、聴覚に関している『マーク』の記録から。

新しく追加になったものも、過去のiPhoneにもつけられているものもあります。

そもそもAppleのIT機器の特徴は、視覚的マークが意味明確で使用解説がいらない、シンプルで初めてでもわかりやすかったこと。

開発当初はそれが目玉で、故に多数のユーザーをつかんできたのですが、最近は。。。


今までは解説文章で読まなくても視覚的マークで意味が分かっていたのですが、今や反対。

視覚的マークの意味を理解するために、文章解説を読まなくてはいけなくなっています。

耳の形をしたマークなんぞは音量関係だけかと思っていたら、ちょっと違う。。。

間違って解釈しないように、しっかり解説を読むしかないですね。

聴覚に関するマークは以下の通り。



iPhoneを動かす最新のオペレーションシステムは「iOS15」。

2021年9月21日にグレードアップ開始され、そろそろ利用者から使用心地のレビューがネットで流れてくることでしょう。

今回は自動アップグレードと手動アップグレードの両方が表示され、どちらか選択することが出来るようです。

もちろん、アップグレードを選択せず、以前のiOSを使い続けるという選択も可能です。


当サイトでは今後多くなっていくだろうことを考えて、アップグレードした「iOS15の場合」を中心に書いています。

アップグレードを選択していないケースも多くいることを考えて、「iOS14」からの引用もところどころで記しています。

------------------------------------------------------------------------------------

『iOS15』の場合


<ヘッドホン音量調整機能>

ヘッドホン使用してストリーム聴取する際の音量が数字で表示され、調整レベルが容易に確認できる機能です。

コントロールセンターにある「聴覚」をタップしてください。

iPhoneからストリームしてヘッドホンで聞く音の音量がdB単位で表示されます。

快適閾に機器設定の音量中央値が近づくようにされますが、たいてい自分で好みの音量へと調整していると思います。

人工内耳や補聴器の方がその上からヘッドホンをかぶせて利用しても、その調整方法は同じです。

「made for iPhone」の場合は、AirPodsイヤホンと同じような利用ができる(その補聴器装用者に限り)と考えてよい模様。

(「made for iPhone」補聴の場合については、ここではなく別項『スマホ連携補聴器―iPhone』にあげています。)



<ヘッドホン音量制限機能>

ヘッドホン使用してストリーム聴取する際の音量が大きくなりすぎないよう、決めた音量に制限できる機能です。

「設定」の「サウンドと触覚」或いは「サウンド」をタップすると、「ヘッドホンの安全性」というページになります。

そこにある「大きな音を抑える」で例えば80dBと設定しておくと、iPhoneがそれに合わせて80dBまでに抑制してくれるそうです。



<ヘッドホン音量変動チェック機能>

ヘッドホン使用して現在聞いている音量の変動する様子をグラフで表示してくれる機能です。

「設定」の中にある「ヘルスケア」アプリを開き、「聴覚」をタップすることで利用できます。

グラフに表示される期間も選定でき、「1日の平均」や「暴露」データを見ることもできます。

人工内耳や補聴器をしている人は、どうしても健聴者と比べて大きめの音量になりがちで、ある程度は仕方がないと思えています。

補聴機器の方でも既に個々に合わせた音量設定がされているのですから、大きすぎる音量はかえって聞きづらくなることに注意してください。

又、無理して聞くと聴神経を疲れさせることにもつながります。

*「iOS14」音量変動チェックサンプル

                                                     


<ヘッドホン暴露通知機能>

ヘッドホン使用で聴覚に影響する可能性がある音量暴露がある場合、「ヘルスケア」アプリを通して通知警告してくれる機能です。

「サウンドと触覚」或いは「サウンド」の「ヘッドホンの安全性」内の「ヘッドホン通知」をオンにしておくこと。

「ヘルスケア」内にある「ブラウズ」をタップ後、「聴覚」内の「ヘッドホン通知」をタップすると、その通知詳細が表示されるとのこと。

iOS14からの情報を転載します。



<ヘッドホン向け集音マイク機能>

ヘッドホン使用で聞きたい音を聴きとれるよう、iPhone自体がマイクとなって集音する機能です。

iPhoneのマイクから集音した音の聴取は「ライブリスニング」と呼称されるようです。

画面の右上から指を下方へ滑らせて出てくるコントロールセンターの中の耳マークをタップ。

ない場合は「設定」の「コントロールセンター」をタップして、聴覚(耳マーク)を表示されるように選択してください。

「ヘッドホン音量」表示の下に「ライブリスニング」の表示が出現します。

「ライブリスニング」をオンにすると、iPhoneマイクで拾った音をストリームするとのこと。

それに代わって、「ヘッドホン音量」表示はなくなるのが通常だそう。

そのiPhoneマイクも普通のマイクと同じく、雑音下では装備マイク部が聞き取りたい音源に近いほど綺麗に音を拾いやすいとのこと。

人工内耳装用者でいう、オプションの無線通信マイクの代わりになるのでしょうか?

それをiPhoneがそれをするようになったものと考えてよいのなら、人工内耳機器の無線マイクと似たような使い方、似たような音質なのかもしれません。

人工内耳やペアリング補聴器の装用者からも、そうした使用感想を待ちたいところです。



<ヘッドホン音質調整機能>

ヘッドホン使用で聞く音を自分の感覚に合わせた周波数調整ができる機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「オーディオ/ビジュアル」を選択する。

そこの「ヘッドフォン調整」をオンにして「カスタムオーディオ設定」をタップ。

オージオグラムデータを使うこともできるようです。



<iPhoneのスピーカー調整機能>

iPhoneからの聞こえを、モノラル・ステレオ、左右のバランス、電話中のノイズキャンセリングなどといった調整機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「オーディオ/ビジュアル」を選択する。


<iPhoneのサウンド認識機能>

赤ちゃんの泣き声、ドアベルなどiPhoneが通知してほしい音を設定できる機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「サウンド認識」をオンにする。


*「iOS14」サウンド認識設定のサウンドサンプル

(写真17)



<iPhoneのバックグランド機能>

落ち着くと感じる背景音を故意に入れて、不要な音を覆い隠す機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「オーディオ/ビジュアル」を選択する。

そこの「バックグランドサウンド」を選択してオンにする。


<iPhoneの字幕表示機能>

字幕が利用できる設定のビデオなどに字幕を表示させる機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「標準字幕とバリアフリー字幕」を選択する。


<iPhoneのLED点滅通知機能>

iPhoneがロックされている時、電話着信やその他の通知をLED点滅で知らせてくれる機能です。

「設定」から「アクセシビリティ」を選び、そこの「オーディオ/ビジュアル」を選択する。

そこの「LEDフラッシュ通知をオンにする。



<iPhoneのバイブレーション機能>

iPhoneがロックされている時、電話着信やその他の通知を振動などで知らせてくれる機能です。

「設定」の「サウンドと触覚」或いは「サウンド」をタップして、「着信音と通知音」の下の設定を行います。


<iPhoneでのRTT・TTY使用機能>

iPhoneで入力した文字を通信相手に文字で表示(TTY)、入力文字を音声に変換(RTT)できる機能です。

この機能は、おそらく日本では通信事業者が扱っていないのではないかと思います。

TTYは今はもう誰もが「メッセージ」などのSNSを使っています。

RTTはリアルタイムの音声変換ですが、SNSの方がむしろ皆に好まれているのではないでしょうか。

でも、日本でも実装される将来が来るかもしれませんから、こういう機能がiPhoneにあるとだけでも記録です。





<iPhoneの注意事項>

聴覚に関しては、大音量で長時間使用による聴覚損傷が警告されています。

他には、高周波暴露・干渉についての注意事項、これは初期の頃の人工内耳の方の提起話題として挙がっていました。

最近では解消されてきたためか、もう問題にされなくなっています。

ただ、今後も多くのスマホ、多くの無線イヤホンやペアリング補聴機器の装用者が増えてくることで少しばかり懸念もあります。

ペアリング無線は個別対応の筈で問題はないと思うのですが、近年の無線能力は私の想像を超えているので。。。

開発者やメーカーには末端使用者に対する責任として、巷の無線利用には何らの問題は起こらないのか説明してほしいものです。



又、お互いのプライバシーや電波関係に関わるマナーに関しても、きちんとしていく必要があるかもしれません。

音源や誰かに向ける集音マイクとして、iPhoneマイクや無線マイク(聴覚障害関係のオプションマイクであっても)を使う時などは特に。

マイクを向ける人に対してはマイク使用が見えるようにする、見えないときはマイク使用することをきちんと伝える。

イヤホンやヘッドホンを使用しないときは、スマホの設定でBluetoothをオフにするように心がける。

そのくらいの注意は社会のマナーとしてお互いに必要になっていくのではないかと思えています。


以上、人工内耳や補聴器装用者などに関係してくる聴覚関係機能とiPhone(Androidも同じような傾向)についてまとめてみました。

別項の『スマホ連携補聴器―iPhone』では、iPhoneで調整できる連携補聴器についてまとめています。




 

スマホ連携補聴機器ーiPhone

<スマホ連携補聴機器ーiPhone>

今年9月の初め頃、スマホと連携してフィッティングができる補聴器に、シャープが参入したというようなニュースが流れていました。

製品名は、「メディカルリスニングプラグ」(MH-L1-B)とのこと。

価格は。。。「メディカルリスニングプラグ」(MH-L1-B)本体は非課税で、9万9800円。

リモートフィッティングサービスは基本プラン期間(60日間)があり何度でも無料。

そこに、プラス60日間だけ延長したい場合は税込みで、1万1000円とのこと。

故障や紛失を5年間カバー、1年間追加フィッティングサービスがある「ケアプラン」は税込みで、3万3000円。

この「ケアプラン」は購入後1か月以内にのみ加入できるプランだそうです。

(キャンペーン期間中は3万3000円の「ケアプランが半額の1万6500円に。)

「メディカルリスニングプラグ」の見た目はスマホ用のワイヤレスイヤホン、です。

充電もできる収納ケースつき。

薬事法による、管理医療機器の認証も得た補聴器とのことです。


補聴器業界、音響業界といった区分の垣根がIT機器の進歩、無線技術の進歩で少しずつ低くなってきているのかもしれません。

こうした傾向は、高齢化社会が超高齢化社会へと変わってきている社会にとっては助かるのではないかと思います。

調整機能が細かくついている高性能のデジタル補聴器はびっくりするほどの値段。

ちょっと試しにつけてみようかと気軽に購入というレベルではありません。

それでも生活に不自由するくらいになると、どうしても購入しなくてはやっていけないのですが。。。

これがこのように音響メーカーが参入してくれると、音質調整機能が付いた補聴器が低価格で手に入る。

デザインにも一石投与、いかにも補聴器といったものではなく、イヤホンっぽいしゃれた感じ。

補聴器は高齢者のもの、というイメージを払拭してくれます。

巷ではイヤホン装用者がゴロゴロいますから、若い人でもあまり抵抗なくかけることが出来るのではないでしょうか。


スマホと連携しており、フィッティングもボリューム調整もスマホだけで済ませることが出来ます。

音楽や電話通話もスマホからストリームして聞けるとのことで、普通の補聴器よりも優れた面となるかもしれません。

スマホでいろいろマネージメントすることが嫌な人には、あまり向かないかもしれませんが。。。

ワイヤレスイヤホンを使い慣れている層にはけっこう受け入れられやすいのではないでしょうか。

(連携補聴器であっても通常生活での会話はスマホ持参することなく、それ自体で聴取することは可能です。)

ともかく、ここ数年でこうしたスマートフォンと連携する補聴器がびっくりするくらい増えています。

補聴器と同じくらい、それを調整する専用アプリも。。。ここ何年かで一気に増えています。


今回、『人工内耳とiPhone』についてまとめたこともあって、ついでに『スマホ連携補聴機器―iPhone』としてまとめておこうと思います。

情報はほとんどApple社の公式サイトからですが、こうした関係の情報は更新・変更が早いので、詳しいことはメーカーにキチンと照合してみて下さい。

(ここで紹介したシャープ社の「メディカルリスニングプラグ」も載っていませんし、FDA承認のあるBoseの補聴器も載っていませんし。)


-----------------------------------------------------------------------------

「Made for iPhone」の補聴器や人工内耳の使用






「Made for iPhone」の補聴器や人工内耳にiPhoneのライブリスニングを使用





iPhone連携補聴機器の一覧