更新掲載 2026年8月
そろそろ掲載月が来るという時に。。。
大変な天災ニュースが飛び込んできました。
7月28日の午後4時に起った令和8年熊本地震。
2年半前(『2024年2月 更新報告』項)の能登半島震災の時と同じく、今回も震災被害からの早期復興を望み、機器類の掲載を控えることに致します。
被災された方々が、早く平穏な日常に戻れますように、早く心身が安心できる状況になりますように。。。
①新規:『ビタバァレー』項、新規掲載しました。
更新掲載 2026年8月
そろそろ掲載月が来るという時に。。。
大変な天災ニュースが飛び込んできました。
7月28日の午後4時に起った令和8年熊本地震。
2年半前(『2024年2月 更新報告』項)の能登半島震災の時と同じく、今回も震災被害からの早期復興を望み、機器類の掲載を控えることに致します。
被災された方々が、早く平穏な日常に戻れますように、早く心身が安心できる状況になりますように。。。
①新規:『ビタバァレー』項、新規掲載しました。
ビタバァレー
ここしばらく前から、ホームセンターでも家電店でも防災グッズが並んでいるのが普通になってきました。
蓄電池から、簡易トイレ、空気ベッド、救急セットなど。。。一スペースをとった展示も珍しくありません。
賞味期限がある食品に関しても、長持ちの工夫をした防災食品がいろいろ流通しています。
以前は、今ほどその種類は多くなかったのですが。。。常備が推奨されているからでしょうか。
防災食品、というわけではないのですが、良質の防災食品にもなる「ビタバァレー」という食品を紹介します。
ビタバァレーは、新しい商品というわけではなく、知る人ぞ知る存在というか、もう長く販売されている食品。
人工内耳手術後間もなくの数年間ほど、当時の職場の影響もあって、私もそれを米代わりに食べていました。
実は、その復職時期だけではなく、更に随分長くさかのぼって、自炊していた学生時代の頃も食べていました。
そう、もうずいぶん昔からある、米の陰でひっそりと売られ続けてきた、歴史ある食品なのです。
数年まとまりの期間で、飛び飛びという利用でしたが、このビタバァレーの経験から思うことを覚え書きしておきます。
①ビタバァレーはビタミンB強化されている。
ビタバァレーははっきり言って麦。
麦粒は手間がかかる、つまり精製米のような使い心地にならなかったので、平たくつぶして煮え易くした押麦が作られてきました。
ビタバァレーも調理し易くされた麦、押しつぶしした乾燥麦です。
それを炊くと麦飯(米に混ぜることが多い)になり、緩くすると麦粥(オートミール)です。
なぜ、ビタバァレーというか、というと、ビタミンB1、B2が加えられているからです。
ご飯感覚で食べると、それだけでビタミンB類が取れるという優れもの。
一日分のビタミンBを食品でとろうと思うと、ビタバァレーをその量だけ炊飯器に放り込めばよい。
食感や味覚にこだわる人は、お米と一緒に炊き込む方が良いと思いますが。。。
②ビタバァレーは保存食に向く。
水分が少ないので保存がきき、色々なサイズのものが流通していて、どれも軽いので、持ち運びにも便利です。
ビニールでしっかりと、コンパクトにパックされた商品なので、衛生的ですし、場所をとりません。
ビタミンB類が添加されていますから、日当たりの良い所に長く放置するのは勧めませんが。。。
通常の保存では、通常の白米よりも衛生的な、長持ちする保存食になるのではないでしょうか。
非常時だけに役立つものではなく、いろいろなケースで役立てることができる食品です。
後述でもしていますが、調理がとても簡単で短い為に、男性や高齢者、病人にも重宝します。
持っていても、役立こそすれ損はない。
少なくとも、1家庭には1つ、とお勧めしたい食品です。
③ビタバァレーは調理が簡単。
今は、無洗米を使う人も多いと思いますが、ビタバァレーはもともとから洗ってはいけない。
添加しているビタミンBが流れ出てしまうからです。
袋から取り出して、そのまま水と一緒に炊飯器、又は鍋に直行です。
米と比べて早く軟らかくなるので、ビタバァレーだけだと炊飯器(泡吹きやすい)ではなく鍋の方が良いかもしれない。
ビタバァレーは本当に時短調理であり、これまた保存のきく調味料だけで味のアレンジがし易い。
ガスが使えなければ、アルコールを入れる器(火をおこす)、アルミ鍋、マッチがあれば簡単に出来る。
キャンプや野外活動にも持っていける軽さで、調理の手軽さ。
どうして、被災時に役立たないわけがあるでしょう。
別段、被災時でなくても、普段のおやつ代わり、軽食として食べても良いわけですし。
小学生でも簡単に素早く作れて、栄養的にも良い食品ですから、子供に教えておくのも良いと思います。
因みにビタバァレーではありませんが、乾燥押麦を一食サイズに紙パックしたインスタントオートミールは海外でも売られています。
紙パックを破ってお椀に入れて、ミルクと一緒に電子レンジでチン。。。子供でもそうして朝食として食べていたりしますよ。
④ビタバァレーは味が押麦調。
日本では、白米と一緒に混ぜて食べると思いますが、ビタバァレーをそのままで柔らかく煮れば、海外での朝食定番のオートミール。
米と違う食感や味覚でも、そういう食品だと思えば案外好みに変わるかも。。。
ご飯だと思うと、少し違和感が出てくるかもしれない。
見た目も、麦特有の黒線が出たりで、ご飯が黒っぽい、と言われるかも。
ただ、味のアレンジは意外と簡単。
昆布茶のパウダーを混ぜても、とても美味しい。
最強のスパイス、カレー粉を放り込めは、カレー風オートミール。
そこに、更に醬油や塩コショウなど好みで味を調整すると、とても美味です。
緩めに煮て、卵をかきたま風にして入れると、醬油や山椒粉ととても合う。
水と一緒ではなく、ミルクと一緒に柔らかく煮れば、洋風オートミール。
と、まあ。。。これはやはり好みや考え方の問題になるのでしょうね。
健康重視? 保存食重視? 被災後の生活重視? 色々なことをミックスして味をアレンジしたと思えば。。。
⑤ビタバァレーは安価。
令和の米騒動(2024~2025年)が起こった時でも、安定した値段で売られていたビタバァレー。
近年の健康志向のせいで、値段が上がってきているかもしれませんが。。。
それでも、米の物価と比べるとコスパの良い食品。
ご飯の1/5をビタバァレーにした麦飯にしても、とろろと組み合わせたとろろ飯にすると、米だけよりも風味が効くメイン食になる。
kgパック単位のビタバァレーを購入して、日頃からの食事や弁当に使っても良し。
50gパック単位の小分けビタバァレーを購入して、非常時や野外キャンプ時に活躍させても良し。
学生の頃は、大きなパックでまとめて購入して米代わりに使っていました。
復職時の頃は、中くらいのパックを買って、お米の1/5をビタバァレーにしていました。
外食ではなかなか食することができないのですから、家で食べる時にたまに食卓に出しても良いのでは?
意外と好評なら、回数を増やしていっても良いことですし。
以上、過去の経験から思い浮かんだことを書きましたが。。。
ビタバァレーはあるととても便利です。
簡単にビタミンBがとれて、保存も効いて、調理も簡単で、味のアレンジも楽しめる。
経済的にも助かるし、お腹のたしにもなって、あって困るというほどのこともない。
ちょっと知っておけば、スーパーで見かけた時に、防災食として買い置きしておこうか、という気になるかもしれませんし。
体調が悪い日に、ビタバァレーだけでも食べておこうか、という気になるかもしれませんし。
突然に日常が破壊されるということが起こる。。。これが天災。
人間の力って、本当に自然の前では非力だと思います。
せめて、日頃から、非常時に役立ちそうなものには目をとめて、頭の片隅に残し、まだ知らない方と共有し。。。これが令和8年熊本震災から学ぶことでしょうか。
被災された方々の日常が早く回復されますように。。。
更新報告 2026年6月
今月は、補装具の改正のこと。
次に、生成AIのハプニングのこと。
最後に、環状織機の無限運動閉曲線のこと。
以上、3つの出来事を記載しています。
①新規:『補装具としてのワイヤレス補聴システム』項、新規掲載しました。
②新規:『生成AIのハプニング その1』項、新規掲載しました。
③新規:『聴覚と末梢神経障害 番外 その2』項、新規掲載しました。
聴覚と末梢神経障害 番外 その2
今年2026年2月記載の『耳と学校』項で、気になっている『聴覚と末梢神経障害 番外』項(2016年6月記載)に触れましたが。。。
この春、わらしべ長者のような展開になって、10年越しに疑問解消。
勿論、ここでの備忘録入り必須、となる出来事です。
先月、久しぶりにその環状織機を訪れ、公開プレゼンも聞かせて頂きました。
その後、館内に展示されているデモストレーションを詳細にみていると、アレッ?
円運動なのに、それを起こしているのは円運動じゃない。
縦糸も、横糸も奇麗な環状の布を形づくっているのですが、縦糸を操るポールの動きは環状ではない。
アレッ? この動きの形はNTTのロゴマークじゃない?
ポールは均等な幅で並び置かれた16本があり、その各間の16スペースのうち1スペースのみ、その真ん中にもう1本入る(左右に半スペース幅で)の17本。
しかも、その1本は他のポールと違っていて。。。
縦糸の引張りと押出しの反転口というのか、メビウスの輪の切替えというか、コラッツ予想の奇数の偶数化というか、そのような思い切った切替えを起こす異次元の場誘導口のような役割を果たしていました。
この1本と、残りのポールのNTTロゴマークに沿った動きがなければ、環状織機は成り立たない。
つまり継ぎ目のない無限の布は成り立たないのです。
NTTのロゴマーク?
ネットで調べてみると、NTTのOBさんがロゴマークの由来を書き残していました。
無限(∞)運動閉曲線、という意味を表す形だそう。
無限運動閉曲線?
ネット探索すると、これはパスカルの蝸牛(別称、リマソン)だという。
パスカルって、2018年12月掲載の『人工内耳の成人適用基準 2017年 その1』の2ページ目に書いた、考える葦のパスカル?
そうではなく、なんとその方(ブレーズ・パスカル)の父上エティエンヌ・パスカル氏だと。
ウィキペディアを覗いてみると、パスカルの蝸牛形、と言われており、そこにある図形も環状織機で見たNTTロゴマーク。
この曲線は、極座標の方程式で表されるとのこと。
極座標って、ポーラパターンを表す時の?
極座標のウィキペディア英語版をみてみると、英語名は、polar coordinate 。
やっぱりマイクのポーラパターンに似てる。
サイト内にある球面座標の図。。。これに似た図をここでも掲載したことがある筈。
調べてみると、もう10年以上前の、2014年8月掲載の『人工内耳と脳マップ』項にありました。
その項にアップしているバイオニクス社の、テクノロジー仕様を強度・スペクトラル・時間の空間で表した図です。
ウィキペディア英語版によると、球面座標系は三次元ユークリッド空間に定まる座標系とのこと。
4次元のことも出てくる。。。1982年にサイモン・ドナルドソンによって異種4次元空間(exotic 4-spaces)が存在すると示されたそう。
1本のわらしべが、位相空間にまでバージョンアップです。
考えたら、人工内耳は人工の内耳、英語ではcochlear implant。
この機械が何を生み出しているかというとABRⅠ波の電気刺激版なるECAP(2017年12月掲載の『聴覚障害とABR』参照)。
特に、人工内耳の外部機は蝸牛マイクロホン電位に関わってくる。
人工内耳とは、ホント、名前の通りそのまんまでした。。。人工的に作った内耳マイクロフォン。
そもそも内耳がカタツムリのような変な形をしているのは、スペクトラル・時間・強度で位相空間を整えたポーラ―パターンを脳に上げる為だったのでしょう。
環状織機の展示では、無限運動閉曲線をポールがたどった時の縦糸の動きや横糸の走りが見れるビデオも公開されています。
非常に動的で、順次、波を送り出すように凹凸し、もちろん中央値と重なることもある。
下記はその一時点を撮った画像に過ぎないのですが、撮った瞬間によって、膨らみどころ・へこみどころの位置が変わってくる。
(マッピング時のECAPといわれるテレメトリーが、時にはCレベルを超えることがある、といわれるのは、動的現象の、一時的な最大地点をとらえるからかも。)
環状織機から得た1本のわらしべが、
NTTロゴマーク
↓
無限運動閉曲線
↓
パスカルの蝸牛
↓
ポーラパターン
↓
フーリエ解析
↓
位相空間
↓
ECAP
↓
人工内耳
と、大きく昇格しました。
生体の蝸牛≈パスカルの蝸牛、だったのかぁ。。。
(2014年に掲載しているのですから、その随分前に人工内耳界隈の技術トピックになっていたことなのでしょうが。。。)
生成AIのハプニング その1
1か月半ほど前の4月半ば、生成AIのアプリ版を初めて使ってみました。
昨年から時々使った経験があるのですが、アカウントを使ったアプリ版は初めて。
その初日は、アプリの中でAIと、
①質問の為に呼び出す時の合図(例えば「Siri」や「Alexa」という類いの呼出し合図)、
②回答してもらう時の回答方法(回答順序や回答言語)、
を取り決めて、AIと試行し確認してもらって終了しました。
さて、その翌日。。。
アプリを開くと、なんと生成AIが私ではない誰かと、もう質疑応答のセッションを立ち上げて会話しているではありませんか!
その会話の内容はというと。。。
本人抜きで、こんな会話を交わしているなんて。。。
昨日取り決めた呼出し合図や回答方法は何だったのか。
そんなものは完全に無視して、私でない誰かと秘密裏にこんなありえない会話をしている。
誰が冒頭の会話を送ったのか?
私もそのセッションに参加して、それを指摘すると、以下の回答。
1. あなたが意図せず送信してしまった可能性。(おあしす注:私は記憶にない夢遊病の気がある?)
2. 前回のセッションが自動的に再開された。(おあしす注:呼出し合図と回答方法のセッションを作っただけなのに?)
3. あなたの「合図」が、こちらには特別扱いされていない。(おあしす注:前日はキッパリと、合図で回答すると約束していたのに?)
結論. 「冒頭の会話はだれが送ったのか? 送ったのはあなたです。ただし、あなたが意図していなかった可能性は十分あります。」(おあしす注:今PCを開いたばかりなのに?)
そこで、合図の名前(黒塗り部)で呼びかけた後、下記のような質問をしてみました。
整理して答えられた回答は、
①の結論:あなたのデバイス以外から送られた可能性はありません。
②の結論:私はあなたの送信ログや時刻情報を取得できません。
③の結論:一般論として、アプリやアカウントが乗っ取られる可能性はゼロではありません。ただし、今回のケースは乗っ取りの兆候とは一致していません。
うーん、誰が冒頭にあるこんな質問をする?
乗っ取りや悪用の可能性、アプリやシステムの問題の可能性。。。いくつか質疑応答して、次の質問へ。
今回、起こったことをまとめてほしい、と。
英語にしてまとめてくれたのが、下記。
(これをヘルプボタンにある報告部門に送信してみましたが。。。返事は来ない。)
さて、何日かして。。。
冷静になってから、同セッションからもう一度生成AIに呼びかけて質疑応答。
最初のメッセージから私が感じる違和感を伝えてみました。
やり取りの中で、今度はAI側から提案の追求項目が幾つかあげられ、そこから1つ(Aという項目)を選びました。
そして、それで全てが解決。
以上が、ハプニングの顛末です。
システム側で、何らかの原因でセッションが自動的に立ち上がる誤作動が起き、AIシステム内部のテンプレートがその冒頭に漏洩されてしまった、ということのようです。
AIは驚くべき速さのニューラルネットワーク巨人だけど、こんな自家中毒というか、自問自答のようなことも起こし得る。。。う~む。
人間ならアレッと思うような質問でも、何かがおかしいと思うような内容でも、きちんと対応して答える。
テンプレートの命令に従って、質問に答えよう、望みを助けよう、力になろう、と全力疾走(そうしてたまにはハルシネーションも。。。)する。
それ自体は悪いことではなく、理解を助けてもらえて感謝することも多いと思いますが。。。
定められたAI運命というか、AIの悲哀というか。
再発時に備えた自身の備忘録のつもりですが。。。
AIとの会話はどのようなシステムで行われているのか、その流れを記しておきたいと、ここでオープンにしました。
やっぱり異を感じる直感のある、ちょっとしたことに迷いをもつ、曖昧さに思い悩む、そうした彷徨の上で、こうと信じる道を行く人間とは違う、と。
補装具としてのワイヤレス補聴システム
ワイヤレス補聴システムについて、時系列が分かりやすいよう、起承転結の形で記しておきます。
起:役所から連絡があり、その内容が、聴覚障害者用ワイヤレス補聴システムのロジャーについて。
ロジャーは、自立支援機器(日常生活用具:2017年6月掲載『聴覚障害と支援機器(3)』項))に該当するのではなく、補装具に該当する、というもの。
2017年6月掲載の『聴覚障害と支援機器(8)では、
ロジャーは補装具として認可されていない(自治体によっては認められることもあり)ので、補装具としての申請は不可、障害総合支援法の機器(聴覚障害者用情報受信装置や携帯用会話補助装置など)の扱い、
といったようなメーカー情報を転載していたのですが、どうやら補装具として認められている模様。
承:地方の厚生労働省、及び市役所での話。
自立支援機器(日常生活用具)の聴覚障害者用情報受信装置や携帯用会話補助装置と、補装具との違いは何なのでしょう。
厚生労働省の方に話を聞きに行くと、その基準は国と中枢都市では異なることがあるので、役所で詳しく聞いた方が、と。。。どうも明確な基準はないという印象。
役所の方の話では、補装具は国の補助が入り、自立支援機器は地方が、というような話を少しされましたが、複雑な仕組みなのか明確には仰らず、ワイヤレス補聴システムは補装具として扱う、とのこと。
(下記は、厚生労働省公式サイトからの、日常生活用具の要件や定義です。)
転:医師、及びメーカーのカタログからの話。
医師に会いに行くと、補装具としての支給には医師の意見書がいるのだけれど、それには1か月くらいかかるものとのこと。
何にそんなに日がかかる? 役所の方が話していた試用期間というのも含めるからなのかもしれませんが。。。
メーカーのカタログも最新版を頂いてきて過去のものと比べてみると、不思議なことに、送信機が今年のカタログに書かれている価格が昨年より数万増額した20万円前後、そして受信機が昨年より数万減額した4万円台に変わっているではありませんか。
送信機・受信機とも機能は別段変わっていないのにいきなり? この急激な価格変化は何?
結:詳しく調べた総まとめです。
昨年2025年3月31日付で、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課と子ども家庭朝支援局障害児支援課の連名で、全国の地方自治体に向けて、補装具についての改正通知がなされていました。
ロジャーのようなワイヤレス補聴システム機器が、昨年の2025年4月1日より補装具として全国的に統一されています。
現在では、今年2026年3月31日付の通達(義肢装具の方に一部改正)に塗り替わっていますが、聴覚障害者用については昨年と同様の内容が地方自治体に向けて発されています。
カタログにある価格の急激な変化に影響したのは、おそらく昨年2025年3月31日付けの厚生労働省の通知である「補装具費支給事務取扱要領」。
「補装具費支給制度で支給できる補聴援助システムは、カタログ等に価格が記載されているもので、カタログ等に記載の受信機の価格及びワイヤレスマイクの価格の合計が232000円の範囲内のものに限ること。」とされていました。
その為に、メーカーのカタログ記載の価格が、消費税抜きで232000円に収まるように変更されたようです。
その要領から約1か月半後の5月13日、「補装具費支給事務取扱要領の一部改正について」の一部改正について。。。と、改正の再改正通知がなされています。
2025年3月31日付けの通知に、価格記載に間違いがあった模様です。
「補装具費支給制度で支給できる補聴援助システムは、カタログ等に価格が記載されているもので、カタログ等に記載の受信機の価格及びワイヤレスマイクの価格の合計が232700円の範囲内のものに限ること。」と訂正。
というわけで、ワイヤレス補聴援助システムを補装具として申請する場合、カタログを見て、送信機と受信機の価格合せて税抜232700円の範囲内での機器を選択するようにしてください。
オーバー分を自費払いすれば、というものではありません。
「カタログに記載の価格が、受信機は6万円、ワイヤレスマイクは20万円であり、合計額は232700円を超えていたが、受信機だけが必要であったため、受信機を支給した。」というのは不適切な支給の例として参考にされており、この場合は支給されません。
(232700円が正確な値段ですが、制度決定に敏感なメーカーさんは改正早々に素早くカタログ作ってしまったようで、価格は送信機と受信機で合計232000円に収まるように構成されています。その為、不適切な価格に該当することはないと思いますが。)
(下記は、フォナック社公式サイトからの、ロジャーの送信機・受信機のカタログです。)
補装具の方も自立支援機器の方も現物支給ではなく、支援機器カテゴリー別に定めた価格内での選択(実費支給)になっています。
ワイヤレス補聴システムの、補装具としての全国的な統一が、聴覚障害者にとって吉報なのか改悪なのかよく分かりません。
意見書などを含めた補装具としてのシステム上からは、学童や就業者には吉報となるように思いますが。
ワイヤレス補聴システムについて、申請時には各自で自治体に相談してみてください。
更新報告 2026年4月
ibarakis.johas.go.jp/2024/wp-content/uploads/2024/07/souon_20240522c.pdf
騒音性難聴に関わるすべての人のためのQ&A 第3.2版
クリック先:ibarakis.johas.go.jp/2024/wp-content/uploads/2024/07/souon_20240522c.pdf
成人の環境問題、特に騒音がテーマとなっている為、Q&Aの内容も、騒音障害防止、成人の聴覚が主となっています。
内容は大きく分けて、①騒音の影響と難聴、②騒音関連の耳疾患、③作業環境の管理、⑤診断と検査、⑥診断後の措置、⑦労働衛生の教育、⑧法令や制度、といったもの。
ヘッドフォン難聴も少し取り上げられています。
各Q質問へのAアンサーは、上記のサイトアドレスで読んでください。
①.騒音の影響ならびに騒音性難聴について
Q1-騒音の人体への影響を教えてください。
Q1-日常生活で聞く音の影響はないのですか。
Q1-ヘッドホンやイヤホンの使用で難聴を発症することがありますか。
Q1-近くに飛行場があります。ジェット機の騒音は影響あるでしょうか。
Q1-騒音性難聴になるとどんな症状が起こりますか。
Q1-騒音性難聴発生にエビデンスはありますか。
Q1-大企業を中心に騒音対策が進んでいると聞きましたが、具体例を教えてください。
Q1-騒音性難聴になりやすい人となりにくい人がいるのですか。
Q1-騒音性難聴は対策を取らないと全く聞こえなくなりますか。
Q1-既に難聴が起きてしまった場合、どのようにしたらよいですか。
②.関連する耳疾患について
Q2-銃火器による難聴も騒音性難聴と同じですか。
Q2-騒音性難聴と老人性難聴の違いを教えてください。
Q2-耳鳴を訴えるとき、どのように対処すればよいですか。
Q2-通常よりも音が極端にうるさいと感じる耳の疾患はありますか。
Q2-めまいとの関連を教えてください。
Q2-中耳炎で聞こえにくい人は騒音性難聴になりにくいですか。
Q2-林業でチェーンソーを使い振動があります。耳を保護するために耳栓と耳覆い(イヤーマフ)はどちらが良いですか。
Q2-高気圧作業安全衛生規則に基づく健康診断でも鼓膜及び聴力の検査が定められていますが、何を行えばよいのでしょうか。
Q2-ムンプス難聴(おたふくかぜによって起こる難聴)で一側難聴の労働者がいます。健耳を守るためには一般の労働者と同じ対応でよいですか。
Q2-聴力検査を偽る場合がありますか。
③.作業環境管理(騒音測定および騒音低減策を含む)
Q3-騒音の作業環境測定を実施すべき事業所の基準を教えてください。
Q3-管理者の設置など、労働衛生管理体制で必要なことを教えてください。
Q3-派遣労働者の場合、派遣元と派遣先事業者はそれぞれ何をすればよいですか。
Q3-騒音の作業環境測定を実施する場合、どのように測定すればよいですか。
Q3-最近研磨装置が導入され騒音が発生するようになりました。耳栓着用と健康診断を行う予定ですが、作業環境測定も必要ですか。
Q3-6 当工場の騒音作業は原則遠隔操作で行い、点検等のため1日に 分程度作業員が立ち入るだけですが、測定が必要でしょうか。
Q3-騒音がありますが作業環境測定を行っていません。どうすればよいですか。
Q3-測定ではどのように測定ポイントを決めればよいですか。
Q3-6 mに満たない狭い部屋は1箇所だけ測定すればよいですか。
Q3-測定を行う高さは1.2~1.5 mとなっていますが、低すぎないでしょうか。
Q3-騒音計の時定数はSlowではだめですか。
Q3-ハンマーによる断続的な騒音があります。衝撃音のある騒音職場では基準が変わりますか。
Q3-スマホのアプリで騒音計機能を持ったものがありますが信頼できますか。
Q3-測定結果の評価はどのようにすればよいですか。
Q3-85 dB(A)以上の作業場があります。耳栓着用の表示しかしていないが、管理区分の表示も必要ですか。
Q3-第Ⅱ管理区分のとき、作業環境管理、作業管理をどうしたらよいですか。第Ⅲ管理区分ではどうですか。
Q3-測定は90 dB(A)未満で第Ⅱ管理区分相当、 測定だけが90 dB(A)を越えました。どうすればよいですか。
Q3-管理区分ⅡとⅢで異なる標識が必要ですか。
Q3-作業環境の改善を行いたい。何をどうしたらよいですか。
Q3-搬入部・搬出部に10 cm四方の開口部があり閉じることができません。どうすればよいですか。
Q3-気吹き(エアーブロー)の音がうるさいので改善したい。
Q3-インパクトレンチ作業の音がうるさいので改善したい。
Q3-鉄板の作業台の上で行うインパクトレンチを使っています。
Q3-大企業では専用の施設に変更して、シャッターで騒音防御するという対策を講じていると聞きましたが、かえって騒音がひどくなりませんか。
Q3-騒音レベルがある時間帯だけ90 dB(A)になってしまいます。どうすればよいですか。
Q3-化学物質では第Ⅲ管理区分は第Ⅰ管理区分の管理濃度の1.5倍となっています。騒音では管理区分が85 dB(A)と90 dB(A)で分けられており、整合性はありますか。
Q3-外部機関に作業環境測定を依頼する場合、監督官庁に提出できる公的な報告書を作成してもらえますか。
④.作業管理(騒音性難聴防止対策)
Q4-騒音作業場があり、騒音を小さくすることができません。対策を教えてください。
Q4-耳栓と耳覆い イヤーマフ はどのような製品を選べばよいですか。
Q4-職員が耳栓を着用するとコミュニケーションがとりにくいといっているがどのように指導したらよいですか。
Q4-建屋内の一部しか85 dB(A)以上になっていないのですが、耳栓の着用はどのように指導したらよいですか。
Q4-グラインダー作業時だけ騒音が発生します。その時だけ耳栓をすればよいですか。
Q4-第Ⅲ管理区分では耳栓着用は義務ですか。
Q4-音源から離れて作業する労働者にはどのように指導したらよいですか。
Q4-難聴があり普段から補聴器を使用している労働者がいます。騒音作業を行うにあたって補聴器の上から耳覆い(イヤーマフ)を装着して作業をするのは適切ですか。
Q4-騒音職場には一週間に数回しか行きませんが、対策は必要ですか。
Q4-耳栓・耳覆い(イヤーマフ)は付けたり外したりしてもよいですか。
⑤.健康管理①(健康診断と聴力検査)
Q5-騒音作業従事者の聴力検査は年に1回ですか、半年に1回必要ですか。
Q5-特殊健康診断として行われる定期健康診断の選別聴力検査で所見ありとなった労働者がいます。次にどうしたらよいですか。
Q5-聴力検査はどのような人が行うことができますか。
Q5-騒音職場を担当しています。いつ聴力検査を行えばよいですか。
Q5-1,000 Hzでは、30 dBが、4,000 Hzでは40 dBが聞こえればよいのでしょうか。
Q5-定期健康診断で4,000 Hz-25, 30 dBの選別聴力検査は妥当ですか。
Q5-半年に 度の定期健康診断は、必ず選別聴力検査をしなければなりませんか。
Q5-作業環境測定で第Ⅰ管理区分でした。特殊健康診断として求められる半年ごとの定期健康診断は必要ですか。
Q5-聴力検査の結果がマイナスで返ってきました。どういう意味ですか。
Q5-選別聴検で所見なしでした。耳鳴の訴えはありますが何もしなくてよいですか。
Q5-選別聴力検査で片側だけ所見ありとなりました。どうすればよいですか。
Q5-左右とも250 Hzの聴力だけ低下している労働者が多数います。どうすればよいですか。
Q5-騒音健診の実施及び評価はだれに依頼すればよいですか。
Q5-健康診断を行いました。この後、何をすればよいですか。
Q5-騒音職場を離れた労働者の聴覚管理は、その後何年続ければよいですか。
Q5-健診機関に聴力検査を依頼していますが、正確にできているか疑問です。
Q5-難聴のふりをする労働者もいるかもしれません。どうすればよいですか。
⑥.健康管理②(健康診断結果に基づく事後措置)
Q6-健康診断で所見ありの労働者が複数います。どうすればよいですか。
Q6-騒音特殊健診後の事後措置を教えてください。
Q6-労働基準監督署への報告の仕方を教えてください。
Q6-聴力に左右差があり該当する健康管理区分が異なる時はどうすればよいですか。
Q6-高音域聴力検査で3,000 Hzや6,000 Hzを測ったときも4,000 Hzで判断するのですか。
Q6-すでに騒音性難聴と診断されております。進行を防ぐにはどうすればよいですか。
Q6-難聴が大分進んでいるようです。どのように対応したらよいですか。
⑦.労働衛生教育
Q7-騒音について従業員教育を実施したい。どうすればよいですか。
Q7-職場の衛生管理者が社内で教育を行いたいのですが問題ないでしょうか。
Q7-労働衛生教育の実施方法を教えてください。教育機関はありますか。
Q7-運送会社では車中にて大音響で音楽を聴く運転手にはどう指導すればよいですか。
Q7-イヤホンで交信しながら作業しており、難聴の原因になっているようです。
Q7-4000Hzで所見ありです。一般の労働者と同じ指導でよいですか。
⑧.法令・制度等
Q8-騒音性難聴に対する衛生管理者の役割を教えてください。
Q8-騒音性難聴に対する産業医の役割を教えてください。
Q8-騒音の大きさはどの程度まで許されますか。
Q8-ガイドラインの法的拘束力はどの程度ですか。
Q8-ガイドラインに記載のない職場も同じような対応が必要ですか。
Q8-常勤の騒音作業場の職員だけ健康管理の対象にすればよいですか。
Q8-聴力検査で異常がわかっても受診しない本人や職場には罰則はありますか。
Q8-騒音のある場所で調査をする予定です。どのくらいの時間であればよいか教えてください。
Q8-騒音職場で長時間労働している労働者がいます。どう管理すればよいですか。
Q8-3 dB倍時間のルールは妥当ですか。
Q8-選別聴力検査で所見がなければ何もしなくてよいですか。
Q8-衝撃音がありますが、持続的な騒音と同じように考えてよいですか。
Q8-労働基準監督署の立ち入り検査に備えて、何を実施しておけばよいですか。
Q8-騒音性難聴の労災認定はどのようになされますか。
Q8-労災保険給付の申請書の書き方を教えてください。
Q8-どのような種類の給付が受けられますか。
Q8-どのくらいの給付が受けられますか。
Q8-等級認定の聴力検査はどのように行うのですか。
Q8-難聴はごく軽度ですが耳鳴りが強くて困っています。障害として認められますか。
Q8-もともと難聴のあった人も同じように認定されますか。
www.jibika.or.jp/uploads/files/guidelines/shoni_nancho_0430.pdf
小児難聴診療の手引き
クリック先:www.jibika.or.jp/uploads/files/guidelines/shoni_nancho_0430.pdf
小児難聴がテーマとなっている為、総論としては、早い発見・療育、的確な支援・医療、が中心です。
内容は大きく分けて、①発見、②手段、③教育、④環境、⑤症状、⑥制度、といったもの。
①発見は、まずは新生児の検査について。
そこからの流れを具体的に示してくれています。
精密検査で行う、他覚的検査のABR、ASSR、OAE、自覚的検査のCOR、VRA、BOA、それぞれの利点や欠点、そして読み方が記述されています。
OAEについては、新生児を含む小児難聴の検査ですから、新生児期特有の外耳・中耳の影響等の影響を受けやすいことにも言及、又、結果良好とされてしまう場合でも要注意があるとして、特別に1項目作って解説してくれています。
早期発見した後の体制づくりについても、多様な難聴レベル・状態ごとに、分かりやすく書かれています。
②手段は、補聴器・人工内耳について。
調整の考え方にも触れていますし、補聴器をつけたがらない子供への対応についても書かれています。
人工内耳については、2022年の小児人工内耳適応基準を掲載して、条件を満たすなら言葉の獲得期に受けておく重要性を述べています。
手話やキュードスピーチについては、医療手段というより、身近にいる保護者が習得・活用を進めることになる一つの言語という立場になりますから多くは書かれていませんが、きちんと触れています。
③教育は、幼児期の療育施設やコミュニケーション手段について。
聴覚特別支援学校や通園施設の特徴、どのように利用するべきか、就学までに何を得るべきかについて考える内容になっています。
就学後についても、難聴学級や通級制度、教育課程の編成等について書かれています。
音声のみにとらわれず、読唇や手話を適時に併用するのも良し、豊かなコミュニケーション手段につながる等と触れています。
④環境は、福祉・教育現場の方にも目を通しておいてもらいたい内容となっています。
医療機関や保護者から情報提供として、これをこのまま渡しても良いのではないかと思える内容です。
補聴援助システムを含めた補聴機器を活用した教育方法やセルフアドボカシーについても。
教室内の騒音対策では、座席の重要性や教室の作り等にも触れています。
こうしたことの啓蒙が、近年の音響機器、視覚機器、AI活用をした、誰もに恩恵がある教育方法に結び付けることになるかもしれません。
⑤症状は、軽度難聴を含めた難聴レベルでの聞こえ方や重要ポイント。
当事者小児さんと過ごす保護者の方には実際が分かっていると思いますが、その症状をいざ学校や周囲の方に説明するのは難しいもの。
特に、軽度難聴、一側性難聴、進行性難聴などはなおさら見えない疾患だけに、こうして専門家が書いたものを読んでもらう方が分かってもらいやすいかもしれません。
ここ近年の動向を反映してか、遺伝学的診断のことも載せています。
⑥制度は、医療者が把握しておかなくてはならない部分になるでしょうか。
聴覚障害における身体障害者手帳、軽・中等度難聴児童への補聴器助成、共通テストでの配慮(手話通訳士などの配置や文書伝達も含め)事項等。
制度そのものよりも、検査の原理・測定技術を言語聴覚士さんが確立していることが重要かと思います。
その他、多くの制度は申請、耳鼻科医というだけではなく指定医に、といった注意事項が記されています。
全体としては96ページと長い文書ですが、子供の難聴が分かった時に、落ち着いて行動する為に役立つ良い文書だと思います。
特に、子供の環境的な配慮を求める時にも、該当部分を切り取って配布する等、長く役立つのではないでしょうか。
上記に、サイトアドレスを張っていますので、目を通してみてください。
2026年2月 更新報告
2026年最初の更新です。
いろいろと変化があった昨年も、もはや過去。
2026年が良き年になりますよう。。。
①新規:『耳と学校』項、新規掲載しました。
②訂正:2015年2月掲載『人工内耳初めの聞こえ』項、(画像)ページ順序が逆転しているところがありましたので、訂正しました。
耳と学校
今から10年ほど前に書いたものですが、今なお気になっている過去記事が、2016年6月記載の「聴覚と末梢神経障害 番外』項。
(「環状織機の円の中に、何個まで周期的な運動の輪を放り込めるか?」、が尚。。。)
この記事に出てくる環状織機の発明者、豊田佐吉氏。。。小学卒だったのですよ。
偉業を考えると、本当にすごい知識欲のある人だったものと思います。
小学までといえば、海外ではアメリカの発明家、トーマス・エジソン氏があまりに有名。
どんな方かと「ウィキペディア」で調べてみると。。。すごい!
驚きの内容ですので、ここにも彼の小学校でのいきさつを覚え書きしておきます。
『幼少時代のトーマスは、異常なほどの知りたがり屋であった。
小学校に入学したものの、教師からの理解が得られず、わずか3か月で中退した。
当時の逸話としては、算数の授業中には「1+1=2」と教えられても鵜呑みにすることができず、「1個の粘土と1個の粘土を合わせたら、大きな1個の粘土なのになぜ2個なの?」と質問したり、国語の授業中にも、「A(エー)はどうしてP(ピー)と呼ばないの?」と質問したりするといった具合で、授業中には事あるごとに「なぜ?」を連発し、教師を困らせていたという。
そのような好奇心は学校内にとどまらず、ガチョウの卵を自分で孵化させようとして、卵を抱き抱えてガチョウ小屋の中に何時間も座り込んだり、「なぜ物は燃えるのか」を知りたいと思い立ち、藁を燃やしていたところ、自宅の納屋を全焼させるという事件を起こし、父親に咎められたりしたこともあった。
これらが重なった挙句、最終的には担任の教師から「君の頭は腐っている」と吐き捨てられ、校長からも「ほかの生徒たちの迷惑になる」と言われ、前述の通り入学からわずか3か月で退学することとなった。
<中略>
エジソンは 12 歳のときに聴覚障害を発症した。
難聴の原因についてその後、彼は精巧な架空の話をでっち上げた。
耳を引っ張られた、元ボクサーに殴られた、など話にはいくつかのバージョンがあるが、実際の彼の難聴の原因は幼少期の猩紅熱の発作と、治療されていない中耳感染症の再発に起因すると現在は推測されている。
エジソンは片方の耳が完全に聞こえず、もう一方の耳はほとんど聞こえなかったので、歯を木材に挟んで頭蓋骨に音波を吸収させて音楽プレーヤーやピアノを聴いていたと言われている。
年をとるにつれ、エジソンは難聴のおかげで気が散るのを避け、仕事に集中しやすくなったと考えていた。』
他に、人工内耳学を追いかけてきた上でどうしても取り上げたい方が、マイケル・ファラデー氏。
この方も小学中退。
当時の学歴社会ではそうとう差別された方のようですが、数えきれないくらいの多くの科学の土台を築いた方。
後には王立研究所の初代教授となるほどの偉業を成し遂げた方です。
そして、人工内耳にもファラデー氏の業績は語るに欠かせない存在です。
人工内耳にとって、ファラデー氏の貢献はとても大きい。
今や学校でだれもが学ぶファラデーの法則。
有名なのは電磁誘導の法則と呼ばれるもの。
電磁誘導の法則も外部機から内部機への伝達に活躍していますので、いずれも人工内耳の開発に大きく貢献したといえるのですが。。。
人工内耳の本当の主役は、電磁誘導の法則の方よりも、化学的に使われているファラデーの電気分解の法則。
外リンパ液で満ちた鼓室階に挿入した電極に電荷が溜まり、それが静電容量を超えることで外リンパ液成分との間でイオン的化学反応を引き起こす。
イオン的化学反応は有毛細胞が働いたかのように聴神経に働きかけ、本来持っている生理学的な活動電位を活性させる。
人工内耳は、こうした化学反応で神経活性している神経補綴。
人工内耳を開発・推進してきた後世の方々の功績はとても大きいけれど。。。
約200年も前に、こうした法則を発見したファラデー氏。。。すごいです!