更新報告 2026年6月
今月は、補装具の改正のこと。
次に、生成AIのハプニングのこと。
最後に、環状織機の無限運動閉曲線のこと。
以上、3つの出来事を記載しています。
①新規:『補装具としてのワイヤレス補聴システム』項、新規掲載しました。
②新規:『生成AIのハプニング その1』項、新規掲載しました。
③新規:『聴覚と末梢神経障害 番外 その2』項、新規掲載しました。
更新報告 2026年6月
今月は、補装具の改正のこと。
次に、生成AIのハプニングのこと。
最後に、環状織機の無限運動閉曲線のこと。
以上、3つの出来事を記載しています。
①新規:『補装具としてのワイヤレス補聴システム』項、新規掲載しました。
②新規:『生成AIのハプニング その1』項、新規掲載しました。
③新規:『聴覚と末梢神経障害 番外 その2』項、新規掲載しました。
聴覚と末梢神経障害 番外 その2
今年2026年2月記載の『耳と学校』項で、気になっている『聴覚と末梢神経障害 番外』項(2016年6月記載)に触れましたが。。。
この春、わらしべ長者のような展開になって、10年越しに疑問解消。
勿論、ここでの備忘録入り必須、となる出来事です。
先月、久しぶりにその環状織機を訪れ、公開プレゼンも聞かせて頂きました。
その後、館内に展示されているデモストレーションを詳細にみていると、アレッ?
円運動なのに、それを起こしているのは円運動じゃない。
縦糸も、横糸も奇麗な環状の布を形づくっているのですが、縦糸を操るポールの動きは環状ではない。
アレッ? この動きの形はNTTのロゴマークじゃない?
ポールは均等な幅で並び置かれた16本があり、その各間の16スペースのうち1スペースのみ、その真ん中にもう1本入る(左右に半スペース幅で)の17本。
しかも、その1本は他のポールと違っていて。。。
縦糸の引張りと押出しの反転口というのか、メビウスの輪の切替えというか、コラッツ予想の奇数の偶数化というか、そのような思い切った切替えを起こす異次元の場誘導口のような役割を果たしていました。
この1本と、残りのポールのNTTロゴマークに沿った動きがなければ、環状織機は成り立たない。
つまり継ぎ目のない無限の布は成り立たないのです。
NTTのロゴマーク?
ネットで調べてみると、NTTのOBさんがロゴマークの由来を書き残していました。
無限(∞)運動閉曲線、という意味を表す形だそう。
無限運動閉曲線?
ネット探索すると、これはパスカルの蝸牛(別称、リマソン)だという。
パスカルって、2018年12月掲載の『人工内耳の成人適用基準 2017年 その1』の2ページ目に書いた、考える葦のパスカル?
そうではなく、なんとその方(ブレーズ・パスカル)の父上エティエンヌ・パスカル氏だと。
ウィキペディアを覗いてみると、パスカルの蝸牛形、と言われており、そこにある図形も環状織機で見たNTTロゴマーク。
この曲線は、極座標の方程式で表されるとのこと。
極座標って、ポーラパターンを表す時の?
極座標のウィキペディア英語版をみてみると、英語名は、polar coordinate 。
やっぱりマイクのポーラパターンに似てる。
サイト内にある球面座標の図。。。これに似た図をここでも掲載したことがある筈。
調べてみると、もう10年以上前の、2014年8月掲載の『人工内耳と脳マップ』項にありました。
その項にアップしているバイオニクス社の、テクノロジー仕様を強度・スペクトラル・時間の空間で表した図です。
ウィキペディア英語版によると、球面座標系は三次元ユークリッド空間に定まる座標系とのこと。
4次元のことも出てくる。。。1982年にサイモン・ドナルドソンによって異種4次元空間(exotic 4-spaces)が存在すると示されたそう。
1本のわらしべが、位相空間にまでバージョンアップです。
考えたら、人工内耳は人工の内耳、英語ではcochlear implant。
この機械が何を生み出しているかというとABRⅠ波の電気刺激版なるECAP(2017年12月掲載の『聴覚障害とABR』参照)。
特に、人工内耳の外部機は蝸牛マイクロホン電位に関わってくる。
人工内耳とは、ホント、名前の通りそのまんまでした。。。人工的に作った内耳マイクロフォン。
そもそも内耳がカタツムリのような変な形をしているのは、スペクトラル・時間・強度で位相空間を整えたポーラ―パターンを脳に上げる為だったのでしょう。
環状織機の展示では、無限運動閉曲線をポールがたどった時の縦糸の動きや横糸の走りが見れるビデオも公開されています。
非常に動的で、順次、波を送り出すように凹凸し、もちろん中央値と重なることもある。
下記はその一時点を撮った画像に過ぎないのですが、撮った瞬間によって、膨らみどころ・へこみどころの位置が変わってくる。
(マッピング時のECAPといわれるテレメトリーが、時にはCレベルを超えることがある、といわれるのは、動的現象の、一時的な最大地点をとらえるからかも。)
環状織機から得た1本のわらしべが、
NTTロゴマーク
↓
無限運動閉曲線
↓
パスカルの蝸牛
↓
ポーラパターン
↓
フーリエ解析
↓
位相空間
↓
ECAP
↓
人工内耳
と、大きく昇格しました。
生体の蝸牛≈パスカルの蝸牛、だったのかぁ。。。
(2014年に掲載しているのですから、その随分前に人工内耳界隈の技術トピックになっていたことなのでしょうが。。。)
生成AIのハプニング その1
1か月半ほど前の4月半ば、生成AIのアプリ版を初めて使ってみました。
ブラウザ経由でのAI使用は、昨年末から時々使った経験があるのですが、アカウントを使ったアプリ版は初めて。
その初日は、アプリの中でAIと、
①質問の為に呼び出す時の合図(例えば「Siri」や「Alexa」という類いの呼出し合図)、
②回答してもらう時の回答方法(回答順序や回答言語)、
を取り決めて、AIと試行し確認してもらって終了しました。
さて、その翌日。。。
アプリを開くと、なんと生成AIが私ではない誰かと、もう質疑応答のセッションを立ち上げて会話しているではありませんか!
その会話の内容はというと。。。
本人抜きで、こんな会話を交わしているなんて。。。
昨日取り決めた呼出し合図や回答方法は何だったのか。
そんなものは完全に無視して、私でない誰かと秘密裏にこんなありえない会話をしている。
誰が冒頭の会話を送ったのか?
私もそのセッションに参加して、それを指摘すると、以下の回答。
1. あなたが意図せず送信してしまった可能性。(おあしす注:私は記憶にない夢遊病の気がある?)
2. 前回のセッションが自動的に再開された。(おあしす注:呼出し合図と回答方法のセッションを作っただけなのに?)
3. あなたの「合図」が、こちらには特別扱いされていない。(おあしす注:前日はキッパリと、合図で回答すると約束していたのに?)
結論. 「冒頭の会話はだれが送ったのか? 送ったのはあなたです。ただし、あなたが意図していなかった可能性は十分あります。」(おあしす注:今PCを開いたばかりなのに?)
そこで、合図の名前(黒塗り部)で呼びかけた後、下記のような質問をしてみました。
整理して答えられた回答は、
①の結論:あなたのデバイス以外から送られた可能性はありません。
②の結論:私はあなたの送信ログや時刻情報を取得できません。
③の結論:一般論として、アプリやアカウントが乗っ取られる可能性はゼロではありません。ただし、今回のケースは乗っ取りの兆候とは一致していません。
うーん、誰が冒頭にあるこんな質問をする?
乗っ取りや悪用の可能性、アプリやシステムの問題の可能性。。。いくつか質疑応答して、次の質問へ。
今回、起こったことをまとめてほしい、と。
英語にしてまとめてくれたのが、下記。
(これをヘルプボタンにある報告部門に送信してみましたが。。。返事は来ない。)
さて、何日かして。。。
冷静になってから、同セッションからもう一度生成AIに呼びかけて質疑応答。
最初のメッセージから私が感じる違和感を伝えてみました。
やり取りの中で、今度はAI側から提案の追求項目が幾つかあげられ、そこから1つ(Aという項目)を選びました。
そして、それで全てが解決。
以上が、ハプニングの顛末です。
システム側で、何らかの原因でセッションが自動的に立ち上がる誤作動が起き、AIシステム内部のテンプレートがその冒頭に漏洩されてしまった、ということのようです。
AIは驚くべき速さのニューラルネットワーク巨人だけど、こんな自家中毒というか、自問自答のようなことも起こし得る。。。う~む。
人間ならアレッと思うような質問でも、何かがおかしいと思うような内容でも、きちんと対応して答える。
テンプレートの命令に従って、質問に答えよう、望みを助けよう、力になろう、と全力疾走(そうしてたまにはハルシネーションも。。。)する。
それ自体は悪いことではなく、理解を助けてもらえて感謝することも多いと思いますが。。。
定められたAI運命というか、AIの悲哀というか。
再発時に備えた自身の備忘録のつもりですが。。。
AIとの会話はどのようなシステムで行われているのか、その流れを記しておきたいと、ここでオープンにしました。
やっぱり異を感じる直感のある、ちょっとしたことに迷いをもつ、曖昧さに思い悩む、そうした彷徨の上で、こうと信じる道を行く人間とは違う、と。
補装具としてのワイヤレス補聴システム
ワイヤレス補聴システムについて、時系列が分かりやすいよう、起承転結の形で記しておきます。
起:役所から連絡があり、その内容が、聴覚障害者用ワイヤレス補聴システムのロジャーについて。
ロジャーは、自立支援機器(日常生活用具:2017年6月掲載『聴覚障害と支援機器(3)』項))に該当するのではなく、補装具に該当する、というもの。
2017年6月掲載の『聴覚障害と支援機器(8)では、
ロジャーは補装具として認可されていない(自治体によっては認められることもあり)ので、補装具としての申請は不可、障害総合支援法の機器(聴覚障害者用情報受信装置や携帯用会話補助装置など)の扱い、
といったようなメーカー情報を転載していたのですが、どうやら補装具として認められている模様。
承:地方の厚生労働省、及び市役所での話。
自立支援機器(日常生活用具)の聴覚障害者用情報受信装置や携帯用会話補助装置と、補装具との違いは何なのでしょう。
厚生労働省の方に話を聞きに行くと、その基準は国と中枢都市では異なることがあるので、役所で詳しく聞いた方が、と。。。どうも明確な基準はないという印象。
役所の方の話では、補装具は国の補助が入り、自立支援機器は地方が、というような話を少しされましたが、複雑な仕組みなのか明確には仰らず、ワイヤレス補聴システムは補装具として扱う、とのこと。
(下記は、厚生労働省公式サイトからの、日常生活用具の要件や定義です。)
転:医師、及びメーカーのカタログからの話。
医師に会いに行くと、補装具としての支給には医師の意見書がいるのだけれど、それには1か月くらいかかるものとのこと。
何にそんなに日がかかる? 役所の方が話していた試用期間というのも含めるからなのかもしれませんが。。。
メーカーのカタログも最新版を頂いてきて過去のものと比べてみると、不思議なことに、送信機が今年のカタログに書かれている価格が昨年より数万増額した20万円前後、そして受信機が昨年より数万減額した4万円台に変わっているではありませんか。
送信機・受信機とも機能は別段変わっていないのにいきなり? この急激な価格変化は何?
結:詳しく調べた総まとめです。
昨年2025年3月31日付で、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課と子ども家庭朝支援局障害児支援課の連名で、全国の地方自治体に向けて、補装具についての改正通知がなされていました。
ロジャーのようなワイヤレス補聴システム機器が、昨年の2025年4月1日より補装具として全国的に統一されています。
現在では、今年2026年3月31日付の通達(義肢装具の方に一部改正)に塗り替わっていますが、聴覚障害者用については昨年と同様の内容が地方自治体に向けて発されています。
カタログにある価格の急激な変化に影響したのは、おそらく昨年2025年3月31日付けの厚生労働省の通知である「補装具費支給事務取扱要領」。
「補装具費支給制度で支給できる補聴援助システムは、カタログ等に価格が記載されているもので、カタログ等に記載の受信機の価格及びワイヤレスマイクの価格の合計が232000円の範囲内のものに限ること。」とされていました。
その為に、メーカーのカタログ記載の価格が、消費税抜きで232000円に収まるように変更されたようです。
その要領から約1か月半後の5月13日、「補装具費支給事務取扱要領の一部改正について」の一部改正について。。。と、改正の再改正通知がなされています。
2025年3月31日付けの通知に、価格記載に間違いがあった模様です。
「補装具費支給制度で支給できる補聴援助システムは、カタログ等に価格が記載されているもので、カタログ等に記載の受信機の価格及びワイヤレスマイクの価格の合計が232700円の範囲内のものに限ること。」と訂正。
というわけで、ワイヤレス補聴援助システムを補装具として申請する場合、カタログを見て、送信機と受信機の価格合せて税抜232700円の範囲内での機器を選択するようにしてください。
オーバー分を自費払いすれば、というものではありません。
「カタログに記載の価格が、受信機は6万円、ワイヤレスマイクは20万円であり、合計額は232700円を超えていたが、受信機だけが必要であったため、受信機を支給した。」というのは不適切な支給の例として参考にされており、この場合は支給されません。
(232700円が正確な値段ですが、制度決定に敏感なメーカーさんは改正早々に素早くカタログ作ってしまったようで、価格は送信機と受信機で合計232000円に収まるように構成されています。その為、不適切な価格に該当することはないと思いますが。)
(下記は、フォナック社公式サイトからの、ロジャーの送信機・受信機のカタログです。)
補装具の方も自立支援機器の方も現物支給ではなく、支援機器カテゴリー別に定めた価格内での選択(実費支給)になっています。
ワイヤレス補聴システムの、補装具としての全国的な統一が、聴覚障害者にとって吉報なのか改悪なのかよく分かりません。
意見書などを含めた補装具としてのシステム上からは、学童や就業者には吉報となるように思いますが。
ワイヤレス補聴システムについて、申請時には各自で自治体に相談してみてください。