1.2.23

聴覚障害と支援機器(21)

 聴覚障害と支援機器(21)



「おあしす」は小さなオフィスですので、手が回る支援機器は(20)までが限度かな、と思っていたのですが、今後長い目で見ての最後の支援機器(21)の予定を挙げておきます。


Auracast対応受信機。

とはいっても、日本ではまだAuracast自体が未知物のままです。

補聴器や人工内耳も対応するものが出現し始めていますが、海外でもまだこれからのことで、どのように拡がっていくのかも不明。

Auracastではなく、友人や家族間で対応するスマホをシェア的に使える用途は好まれ易い特徴から徐々に浸透していくとは思いますが。


Auracastとのアクセスには、Bluetooth5.2からのバージョンが必要とのこと。

そのようなイヤホンやヘッドホンは家電店やゲーム扱店をのぞいてみると、値段も手頃でノイズキャンセリング機能の付いた良いものが結構出ているようです。

そういうデバイスにAuracastの選択機能がついて、スマホなどの中継機がいらずにでもストリーム出来るようになるのかどうか、今後の進展を待たないと新しい活用法などよく分からないところが多いです。

(読むところ、対応する受信機さえあれば直接受信が可能になるようなことも未来形として書かれています。)

AuracastはPublic Broadcast Profile(PBP)仕様が必要とのことですので、そうしたシステムが整うのにも数年程度の年月はかかると思います。


スマホやPCなどを利用したシェア的ストリームでは、バージョンを満たすプレイヤーや受信機を取り揃えればけっこう早期に可能となりそうな気がしています。

(目下の補聴支援機器ロジャーの使い方に似ているかも?)

友人や家族の間で同じものを、例えばテレビとかを各自が好きな音量で聴ける。

Bluetooth無線送信ですから、聞きたくない人は送信機が稼働していても静かな環境を保ったままですし、聞きたい人は各自が好きな音量にして同じ送信内容を聞くことが出来る。

便利な話ではないですか。


スマホの方面で対応するものといえば。。。

AppleではiPhone14以上のデバイスとそれに対応した受信機がないと、Bluetooth送受信が出来ないということになりそうです。

(おあしす注:  コーデックが異なるようで、Auracast対応するかどうかは未確認です。失礼しました。)


AndroidもBluetooth LE audioに対応したQualcom社の新しいコーデックaptX losslessを使うデバイスなどがある模様。

これから数年かけて、色々な機種が上がってくると思いますし、改良のアップデートもあるものと思います。

そうしたBluetooth送信を受ける受信機となるイヤホンやヘッドホン、スピーカーなども開発されていくでしょう。

或いは現在使いのヘッドホンやスピーカーをAuracastにつなげるトランスミッターやレシーバーも。


健聴難聴、老若男女問わず、幅広いユーザー、幅広い年代層に利用されるものにして欲しいですね。

その為には、バージョンアップの将来的必要性やデバイスのコストなどもシステム導入に伴って考えておいてほしいものと思います。

個人的には、バージョンアップが今後も必要なデバイスどうしの組み合わせで成り立つシステムというのは避けてほしいと思っています。

将来ずっと継続して使えるようなものでないと、限定的ではあってもループを使った方が安定ということになるかもしれませんから。


まだ機種は少ないのと、Auracast自体がまだこれからなので、確実に稼働するのは数年ほど先の将来的なことになると思います。

早くどのレベルの聴覚障害者にも実用的な送受信機を取り扱ったり紹介できたらと思いますが、それに前もって、どのようなものをどのような場所でどのようなことにどのような形で使えるのが一番助かることなのか。。。出来ましたらこうした次世代の構想について意見を聞かせていただきたいと思っています。

特に学校での使用や公共での使用。

又、こうしたデジタル通信が音声認識アプリや画像アプリなどとのリンクで、手話使用者や外国人にも利便的なものになっていく可能性はあるのか、機会があればBluetooth SIG の方にも教わりたいものです。



以下は、Bluetoothサイトの聴覚補助の項目からの抜粋です。

こちらをクリック 

 https://www.bluetooth.com/ja-jp/auracast/assistive-listening/ 


<聴覚補助>

あらゆるライフステージにおいて、コミュニケーションと良好な聴覚の健康は、私たちを互いに、地域社会に、そして世界に結び付けています。

誘導ループなどの現在の聴覚補助システム(ALS)技術は、難聴者に大きな利益をもたらしてきましたが、品質の低さ、高コスト、プライバシーの欠如など、その普及を制限する多くの課題に悩まされてきました。

Bluetooth SIG 補聴器業界と密接に協力し、次世代の補聴システム技術であるAuracast™放送音声を定義し導入しました。


<すべての人にオーディオ・アクセシビリティを>

Auracast™放送音声は、より高い音質とプライバシーを提供しながら、より簡単かつ低コストで導入できる先進の新しい聴覚補助システムとなります。

従来の ALS 技術が抱えていた課題を、ほとんどの民生用オーディオ機器に搭載されている身近で実績のある技術で克服することにより、難聴者のための ALS の幅広い展開と利用可能性の向上、さらにあらゆるレベルの聴覚障害者にこれらのシステムの適用を拡大することができるという利点も得られます。

会議場、映画館、交通機関、礼拝所などの公共施設にAuracast™放送音声を導入し、すべての人の聞こえを良くすることで、より良い生活を推進します。



「AURACAST」の関連用語について、転載しておきます。

こちらをクリック

www.bluetooth.com/ja-jp/auracast/how-it-works/より抜粋。)


Auracast™ ブロードキャスト・オーディオ

Auracast™ 放送音声は、Public Broadcast Profile(PBP)仕様で指定されたBluetooth®放送音声の定義された構成のセットです。


Auracast™ トランスミッター

Auracast™放送を送信することができるBluetooth®機器。


Auracast™ レシーバー

Auracast™放送を受信することができるBluetooth®機器。


Auracast™アシスタント

Bluetooth® デバイスで、Auracast™受信機によるAuracast™放送の受信をアシストすることができます。


Auracast™放送

1つまたは複数のAuracast™ ストリームと関連広告で構成される、Bluetooth® 音声放送。


Auracast™ ストリーム

定義された設定に準拠したBluetooth®放送音声ストリーム


Auracast™アドバタイズメント

Auracast™アシスタントにAuracast™ブロードキャストの存在、コンテンツ、および構成を知らせる、Bluetooth®広告メッセージの定義されたセット。 


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